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モダンガール論 (文春文庫)

モダンガール論 (文春文庫)
By 斎藤 美奈子

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  • Amazon.co.jp ランキング: #30941 / 本
  • 発売日: 2003-12
  • 版型: 文庫
  • 329 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
社長になるか、社長夫人になるか。それが問題だ
玉の輿。お祖母ちゃんもお母さんもお姉さんも、みんな同じ夢を抱えてきた。そして今、あなたは?“欲望史観”で読む女の子の百年

内容(「BOOK」データベースより)
女の子には出世の道が二つある!社長になるか社長夫人になるか、キャリアウーマンか専業主婦か―。職業的な達成と家庭的な幸福の間で揺れ動いた明治・大正・昭和の「モダンガール」たちは、20世紀の百年をどう生きたのか。近代女性の生き方を欲望史観で読み解き、21世紀に向けた女の子の生き方を探る。

内容(「MARC」データベースより)
社長になるか、社長夫人になるか。それが問題だ。お祖母ちゃんもお母さんも、お姉さんも、みんな同じ夢を抱えてきた。「欲望史観」で読む女の子の百年。『鳩よ!』に掲載された作品を加筆修正した。〈ソフトカバー〉


カスタマーレビュー

昔も今も考えることは同じ?3
この100年、女性の思考と行動パターンが変わっていないという点を比較により見せるところが面白い。平塚らいてうらの女性解放運動/70年代以降のフェミニズム、貧困からの脱出/平凡で単調な生活からの脱出など。昔の人というと勤勉・実直・エライと思いがちだが、それを個人の欲求(出世)という視点から読み替えているところも新鮮。

しかし記述が現代に近づくほど、筆者の考える平均的女性の思考(できるだけ楽に、見てくれと条件のいい仕事/立場を手に入れたい)に疑問を覚える。横文字職業・フリーランスなどの「別コース」を夢見るのもそもそも出世の「王道」から外された結果ではなかったか。テーマが女性だからある程度仕方ないのだが、この記述だと特に女性のみが打算的・功利的であるかのような印象を受ける。楽したいのは男性も同じだと思うのだけど。時代による行動や価値観の変遷は逆境を生き抜くしたたかさともとれるが、「女の浅知恵」を地で行くような茶化した描写には違和感。

それでも手法と視点が優れているので読む価値はあると思う。

そして夢がなくなった...4
明治時代から現代までの女性誌から集めた出世観の変遷をまとめてある。職業婦人から専業主婦まで、はじめは上流階級の生活スタイルで憧れの対象だったものが、大衆化してつまらない職業に変わっていく過程が繰り返されてきたことが判る。

同時に、主婦の退屈さといったような問題も上流階級の贅沢な悩みとして省みられなかっただけで、明治時代から存在していた事がわかった。新しい問題は突然姿をあらわすわけではないのだ。 この本は、とても面白く読みやすい。

欲望史観による近代日本女性史5
本書は、進歩史観でも抑圧史観でもない、著者言うところの欲望史観による近代日本女性史であるが、この観点は新鮮である。

特に、日支事変から大東亜戦争へと至る時代で、女性が何を感じ、どういう行動を起こしたかを明らかにしていくことにより、社会のダイナミズムがどのようにして生まれていくかを鮮やかにに描き出しているのが見事である。軍国主義者のみにより戦争が遂行されたのではないことが、誰にでも理解できるだろう。

様々な観点からの欲望史観による著作が、もっと出てくることを望む。