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永遠も半ばを過ぎて (文春文庫)

永遠も半ばを過ぎて (文春文庫)
By 中島 らも

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  • 発売日: 1997-09
  • 版型: 文庫
  • 268 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
名うての詐欺師が出版社に持ち込んだ謎の原稿。いったい誰が書いたんだ?これが文壇の大事件となって……。快調らもワールド!

内容(「BOOK」データベースより)
「えっ。ユーレイが小説を書いたの!?」巨大タニシの母貝1個1億円の商談をしくじった三流詐欺師の俺にも、運がめぐってきたようだ。謎の原稿を出版社に持ち込んだところ、文壇の大事件に発展し…。うふふ。ここは腕の見せどころ。輪舞するコメディ。あふれ出る言霊。待ってましたの痛快らもワールド。

内容(「MARC」データベースより)
ユーレイが小説を書いた? もう若いとはいえない写植打ち、詐欺師、編集者の男女3人組が、大出版社に持ち込んだ謎の原稿。これが文壇の大事件となって…。*


カスタマーレビュー

真・善・美4
詐欺師と写植屋と、出版会社勤務女性の真・善・美コンビの話 詐欺業界、出版業会の話と、薬、酒。 言葉と、言葉を吐く主体。 言葉を知っているからそのような気がする。 …「孤独というのは、「妄想」だ。孤独という言葉を知ってから人は孤独になったんだ。同じように、幸福という言葉を知って初めて人間は不幸になったのだ」

言葉を吐く主体は、何かが乗り移ったと後になって思う。 …「俺は写植屋だから、作家の先生方のことはよく知らない。知らないけれど、作家というのは多かれ少なかれ、何かに憑かれてものを書くんじゃないんですか」 中島らもの哲学の表明をみることが出来る作品だと思います

らもファン必読!5
本を読む前に映画「lie,liel,lie」を観て、すぐにこの本を買いました。
映画も出演されている方が良く映画も素敵だったので、どうしてもその印象を重ねながら読んでしまいましたが、原作では、登場人物はもう少しくたびれている設定のような気がします。

この本では、らもさんのなかに住む3つの人格が強く各登場人物に投影されている気がしました。寡黙で思索的な写植屋、情報を重んじる知性の編集者、そして非現実な世界を懸命に構築しようとする詐欺師というように、各人物の性格が作者の中に同居している代表的な人格のように思えました。これまで読んだ作者の小説は、どれか一つの人格に光を当てて、“話し”を構築していく傾向があるように思いますが、この小説ではそれぞれの人格がそれぞれに目立つような構成になっています。たぶんそのようにバランスをとった結果として、読後の感想がライトで爽やかな恋愛小説になったんだと思います。

私はこの作者の本を多く読んでいるほうですが、この本を一番よく読んでいます。特に、睡眠薬を飲んだ後の写植屋の紡ぎ出す言葉の羅列が、圧倒的です。酒等を摂取してから、この小説のこのくだりを読める人にお勧めします。

一瞬と永遠の真っ最中5
冴えた空気割って三日月輝き出す季節を感じる頃、決まって読み返したくなる一冊。
亡くなるまで終始コミカルにシニカルに世界を笑い飛ばしてみせたエンターテイメント職人
中島らもの真骨頂ここに在り!!電算写植機軋ませながら、今日も机に向かう俺。

漏れ溢れ出す、無意識が筆を動かせる自動書記。この世のものとは思えぬ程に、
麗し美文で綴られて。幽霊が書いた作品やも!?と。詐欺師、というよりゃ、ぺてん師登場。
編集者相手に丁々発止。知恵比べ、化けの皮!剥がし剥がされ、ヨヨイのヨイ。

かくして揃った3人組。波多野、相川、宇井美咲。
文壇はおろか、揚げ句の果てに極道たちをも巻き込んで…。
文字が言葉が繋がって唸り出す、踊り始める。純度高い芳醇な香りのスピリッツ。

一瞬に込めた永遠。そして永遠から解き放たれた一瞬。生きている真っ最中の半ば。
ロックンロールな作品です。豊川悦司主演の映画版『Lie Lie Lie』と合わせてオススメします。