青が散る〈下〉 (文春文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #106985 / 本
- 発売日: 2007-05
- 版型: 文庫
- 322 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
退部を賭けたポンクと燎平の試合は、三時間四十分の死闘となった。勝ち進む者の誇りと孤独、コートから去って行く者の悲しみ。若さゆえのひたむきで無謀な賭けに運命を翻弄されながらも、自らの道を懸命に切り開いていこうとする男女たち。「青春」という一度だけの時間の崇高さと残酷さを描き切った永遠の名作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宮本 輝
昭和22(1947)年、兵庫県に生れる。追手門学院大学文学部卒業。52年、「泥の河」で第13回太宰治賞を、翌53年、「螢川」で第78回芥川龍之介賞を受賞。62年には「優駿」で第21回吉川英治文学賞を、平成16年には「約束の冬」で第54回芸術選奨文部科学大臣賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
胸打たれる物語・・・とにもかくにもおすすめします!
1982年に刊行された大学テニス部を舞台にした小説の新装版。
後半の読みどころは多数あるが、主人公・燎平の恋の行方は敢えて外し、彼と年長者との交流を挙げておきたい。ことに、大学の老教授とのそれはしみじみと印象深い。
教授は、二回無断で授業を休んだ燎平が許しを請いに出向いた際、珈琲をたててくれ、「自由と潔癖こそ、青春の特権ではないか」と言う。二度と無断で休まないと誓うならこの珈琲を飲みなさい、誓えないなら出て行きなさい、どちらも君の自由だが、こそこそ授業をずる休みするのは潔癖でないと。燎平はこの教授が好きになった。「自由と潔癖」、名言ではないか。
そして後に燎平が手ひどい痛みと哀しみを負った時、彼のうちに渦巻く汚物を「すさまじい清流」でもって押し流してくれることになるのだった・・・
こんな小説を読んでいると、大人との貴重な出会いや絆の形成も「青春の特権」に思えてくる。だが実際はどうか。燎平のように懸命に生きた若者が皆立派な大人に巡りあえるか? 否だろう。立派な大人の絶対数が足りないのだ。そう、だから本書を読んでほしい。燎平の放つ若々しさ、まばゆさと、年輪を重ねるほどに厚みと陰りを増した教授の対比が活きており、エピソードがしみじみと刻まれる。
この対比の見事さは、小説全体を覆っているようにも思う。この小説の魅力のひとつはコントラストの強さではないか。まばゆさと陰り、哀歓、爽やかさとやるせなさ、希望と挫折・・・だからこんなにも強く物語が心に焼き付けられるのである。
ありがとう
いい本に巡り会うことができた。時が過ぎ、燎平達が四回生になり、テニス部を引退し、卒業が迫るにつれて少なくなっていくページに、無性に寂しさを覚えた。この本の名場面を挙げるのは難しいが、私は、燎平がテニスコートに貝谷と金子を見つける所からのラスト30ページを推したい。何度読んでもいい。本当にせつなくなるし、燎平、夏子がたまらなく愛おしくなる。
この物語は、比較的わかりやすく、感情移入がしやすかった。ただ、同時にこれは小説だからだとも思ってしまった。この小説が原作のドラマが過去に放映されたと知った。名作と言われるこのドラマは、彼らの世界をどう表現したのだろうか。観たことのない私は読後、非常に気になった。
とにかくオススメ。ぜひ読んで欲しい。
「潔癖」と「王道」
「潔癖」と「王道」
いずれも担当教授が主人公に贈った色紙の言葉である。
この2語がこの作品を物語るキーワードのように感じます。
青春時代の友人関係や異性との関係をうまくまとめたほろ苦い作品です。





