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沙中の回廊〈下〉 (文春文庫)

沙中の回廊〈下〉 (文春文庫)
By 宮城谷 昌光

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  • 発売日: 2004-12
  • 版型: 文庫
  • 358 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
「礼をおこたった晋は欺瞞の国になる。」苦悩の果て、覇権争いに乱れた祖国を離れ秦に亡命した士会は、君主に重用され平和な日々を送る。しかし、危難にある晋からの使者が再び士会のもとを訪れる―。徳を積み、知謀の限りを尽くして国を救った天才兵法家の一生を、多彩な人物が息づく古代中国に描きだした傑作歴史長編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宮城谷 昌光
昭和20(1945)年、蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事、創作をはじめる。その後帰郷、ながい空白ののち「王家の風日」を完成。平成3年、「天空の舟」で新田次郎文学賞、「夏姫春秋」で直木賞、「重耳」で平成5年度芸術選奨文部大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

感動とため息と。4
士会の魅力とはなんであろうか。戦場での兵法家としての才能はもちろん、それを包む徳が士会にはある。家臣らにも非常に人間らしく接し、自然に教育を行っている。私自身、士会の下で働きたいと思うような、理想の上司像を思い浮かべた程である。
そしてその最大の魅力は自分に正直な性格であろう。しかしそれを貫き通す意志は並大抵のものではないはずである。晋から秦へ亡命したときも、君主、諸侯の才に恵まれていない晋に呼び戻されたときも、士会は自己の正義の道を歩き続けた。しかもその行動全てががすがすがしい。
また、いつも思うが宮城谷さんの作品にはため息が出るばかりである。舞台が紀元前のものだということを忘れてしまうほど、生き生きとした描写は一体なんなのだろうか。兵法ひとつとっても、次は何をするのだろう?というはやる気持ちが抑えられない。
上下巻合わせ、一気に読ませる力のある作品であった。

天才兵法家の魅力満載5
晋の襄公が亡くなったことで、士会の運命も大きく変わり始める。

晋の君主の後継者争い、祖国を離れ秦の国への亡命、亡命先でのひと時の平和。
秦の国で見せる士会の天才兵法家ぶりが下巻序盤の読みどころ。

趙盾との対立があるが、趙盾は、同じく宮城谷さんの短編「孟夏の太陽」で描かれている。
筋に整合性はあるのに趙盾の性格に対する印象がまったく違うように感じられる。
合わせて読むとおもしろいと思う。

士会は、時の為政者に対して媚びることなく宰相にまで上りつめた人物です。
一本筋の入った生き方は、最後まですがすがしく感じました。