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王家の風日 (文春文庫)

王家の風日 (文春文庫)
By 宮城谷 昌光

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  • 発売日: 1994-03
  • 版型: 文庫
  • 486 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
商の紂王に仕える箕子は、王朝存続に心を砕くが、周の太公望が遂に商討伐の軍をおこした。古代中国商王朝の滅亡を描く一大叙事詩

内容(「BOOK」データベースより)
六百年に及ぶ栄華を誇る古代中国商(殷)王朝の宰相箕子は、新興国周の勢力に押されて危殆に瀕した王朝を救うため死力を尽す。希代の名政治家箕子の思想を縦糸に、殷の紂王、周の文王、妲己、太公望など史上名高い暴君、名君、妖婦、名臣の実像を横糸にして、古代中国王朝の興亡を鮮かに甦らせた長篇歴史ロマン。

内容(「MARC」データベースより)
王朝の再生をねがいつつ、その滅亡を予見した見えすぎる眼のひと-。商王朝最末期を生きた名宰相箕子、最後の王受(紂)、革命児太公望。多彩な人物の活躍と、大いなる王家「商」の戦慄の日々を描く。文春文庫94年刊の再刊。


カスタマーレビュー

漢字の力5
難しい漢字を駆使する著者の作品の中でも、とりわけ難解な漢字が頻出する、一連の中国歴史小説群の最初期の作品です。でも心配はいりません。いつの間にかストーリーの面白さに引き込まれ、難解な漢字も、たとえそれが読めなくても、その字の形が意味を語ってくれるようになる(もちろん前後の文脈も参考にしますが)から不思議です。英語の原文を読むときに、わからない単語が出てきても一々辞書をひかずに読むような感覚でこの作品に接すればよいと思います。今から10年ほど前に、私が著者の作品で一番最初に手にとった読んだ本ですが、殷周革命というとんでもない古代を舞台にして、よくこんな魅力的な小説を書けるな、とびっくりさせられました。以後、著者の中国歴史小説は欠かさず読んでいます。(最近の作品になるほど、難解な漢字の使用頻度は減ってきますが。)

文字を創りだした王朝への敬い5
漢字への興味、嗜好がこの作品の基点になっているとは思えない程の「読み易さ」が特徴です。 伝説的な夏王朝を除けば、最古の王朝として実在した商(殷)王朝の末期が、実に解りやすい物語として描かれている。

破滅を予感させる苛烈な王であっても、聡明であるが故の苦悩を理解できる宰相箕子のまなざしは、そのまま作者の商王朝への敬いと感じました。 

後に書かれた「太公望」での独創的躍動感は少ないが、冷静に読み進められる古代中国史への入口です。

相性で論評すると3
 宮城谷氏の作品。「太公望」と重複しているので、人物や地理的な相関図を頭に描くことは出来るのだが、紂王の人となりについての描き方に違和感を覚える。
 これまで手にした宮城谷氏の作品は概ね心に響くものばかりで、楽しめない作品は初めてだったといえる。これは作家の善し悪しではなく、相性の問題なんだと、また他の作品を探すつもりだ。
 他の作品と比べて完成度ももう一歩といったところだった。