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獅子の座―足利義満伝 (文春文庫)

獅子の座―足利義満伝 (文春文庫)
By 平岩 弓枝

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  • 発売日: 2003-10-11
  • 版型: 文庫
  • 416 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
日本史上、初めて天皇の座を狙った男
室町幕府の全盛を築いた足利義満。乳母への報われぬ恋心を生涯抱き続けた、その栄華と孤独。新たな視点で人間・義満を描く渾身の長篇

内容(「BOOK」データベースより)
室町幕府の全盛期を築いた将軍、足利義満。冷徹な計略で天皇の地位をも狙う野望を抱きつつ、絢爛たる北山文化を繁栄させ、世阿弥と耽美な交わりを結ぶ。しかし、栄華の裏で、義満は、乳人への秘めた恋心に苛まれていた。その孤高な魂に去来する思いとは。新たな視点で、人間・足利義満を描いた渾身の歴史小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
平岩 弓枝
昭和7(1932)年、代々木八幡神社の一人娘として生れる。30年日本女子大国文科卒業後、小説家を志し戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸主宰の新鷹会へ入会。34年7月「鏨師」で第41回直木賞を受賞。平成3年「花影の花」で第25回吉川英治文学賞受賞。平成10年、第46回菊池寛賞を受賞。テレビドラマ、芝居の脚本も数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

足利義満の野望5
足利義満と言えば足利幕府の全盛期を築き上げた人物であると言う認識しかありませんでしたが、この本にて義満の生い立ちから生涯までを初めて知ることが出来ました。乳母である玉子との特別な関係、そしてその思いから派生する義満の女性観。一方で幼少期を南北朝時代という生臭い時代に生きたことによる天下統一の願望。そしてその願望は天皇位継承という野望に変化していきます。足利義満の一生がこの400ページほどの本に凝縮されている感じです。

獅子の咆哮は雄叫びか、慟哭か?5
ã"の一冊が足利幕府三代将軍・義満のイメージã‚'より広ã'てくれるã"とはé-"違いなã-。
室ç"ºæ™‚代はよくわからなくて面白くない、いまいちイメージが湧かないというæ-¹ã¯æ˜¯éžã€æ‰‹ã«ã-て頂きたいです。

物語は足利義満の乳人である管領・ç'°å·é ¼ä¹‹ã®å¦»ãƒ»çŽ‰å­ã«è§¦ã‚Œã‚‹ã¨ã"ろから始まります。義満誕ç"Ÿã®æ"¿æ²»åŠã³æ­'史的背景ã‚'語るのに玉子ã‚'通じて多å°'の筆が割かれているため、展é-‹ãŒç·©ã‚„かでいきなり引き込まれるというå...·åˆã§ã¯ã‚りませã‚"ので、その点はå°'ã€...辛抱ã-て読み進めてみて下さい。ã"の玉子がç"Ÿæ¶¯ã€ç¾©æº€ã®æ¸...浄なる存在となり、義満という人é-"の強さも脆さも造り上ã'たã"とがするりと理解できるように、前半ではかなり丁寧に二人のé-¢ä¿‚が描かれています。

玉子にべったりで誰にもなつかない、ç"˜ãˆã‚"坊の!義満(春王)には、のちの独裁的æ"¯é...è€...の片é±-もありませã‚"。ã'れど徐ã€...に、幼いながらも玉子ã‚'æ...•う中で彼女ã‚'å-りまくä¸-æƒ...ã‚'感じ、彼女のためにå°'ã-ずつ統治è€...とã-ての自分の人ç"Ÿã¨å'き合おうとする健æ°-な姿が胸ã‚'æ‰"ちます。

「母以上の人」玉子への義満が抱く激ã-い恋æ...•は、彼女が傍らã‚'去ったのちも強く募ってゆきますが、å°'å¹'からé'å¹'へと心身が育つ中で、æ"¯é...è€...とã-ての自覚も芽ç"Ÿãˆã€ã‚ˆã†ã‚„くç...子の牙がè¦-きはじめたその時。
美ã-い猿楽のå°'å¹'、のちの能の大成è€...・ä¸-阿弥(鬼夜叉)と出逢うのです。

ã"の二人はおそらくæ-°ã-いモノã‚'創造するという、秘めたる欲のå...±é³'によって惹かれあったものと思われますが、異なる修ç¾...のä¸-界にç"Ÿã¾ã‚Œè½ã¡ã€ç"ŸãæŠœã"うとã-て孤独ã‚'æ...°ã‚ã‚う様は、儚くて美ã-いã'れどã!‚‚、どã"かç-›ã€...ã-いです。そã-てä¸-阿弥によって肉欲ã‚'知った義満は、急加速に誰も成ã-えなかった夢への階段ã‚'昇りつめてゆくã"とになります。ただã-、心の中には玉子への変わらぬ愛ã‚'抱いて。

やがて誰ã-もが王è€...と認めるæ"¯é...è€...とã-て不動の位置に君臨ã-た義満は、最たる野望ã‚'遂ã'るためになお、智謀の限りã‚'尽くã-ますが、密かにそれã‚'阻もうとその懐に飛び込ã‚"でくるのが、のちにé»'衣の宰相とå'¼ã°ã‚Œã¦å¹•æ"¿ã«æ¨©å¨ã‚'もつã"とになる、美僧・三宝院満済です。æ"¯é...è€...義満ã‚'創り上ã'た一人ともいえる二条良基が、一人歩きã-はじめた義満ã‚'æ€-れてæ"¾ã£ãŸåˆºå®¢ã¨ã‚‚知らず、義満は密å'½ã®é‡ã•に耐える満済の孤独に惹かれ、満済もまた義満の心の奥に潜ã‚"だ真æ'¯ãªæƒ³ã„に惹かれていくのです。

義満、ä¸-阿弥、満済。
そã‚!Œãžã‚Œã®ç"Ÿã®æ„å'³ã€æ¬²æœ›ã€æ„›ãŒã•まã-まな形で美ã-く錯綜する後半の展é-‹ã¯ç·Šå¼µæ„ŸãŸã£ã·ã‚Šã§ã€å›ºå"¾ã‚'å''ã‚"で見守ってã-まいまã-た。

ラストで、å"¯ä¸€å¤‰ã‚ã‚‹ã"との無いè-なる愛ã‚'抱きつづã'たがゆえに、最期の最期に裏切られた義満の皮肉。切なくて悲ã-くて、でも美ã-くて泣ã'ます。