中国人の歴史観 (文春新書)
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商品の詳細
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- 発売日: 1999-12
- 版型: 新書
- 230 ページ
エディターレビュー
日経ビジネス
歴史から読む中国の外交思想
日、米、中、3国の外交関係は、大きな転換期を迎えている。今日まで日米は、対中国外交に関して十分なイニシアティブを手にしたことはない。いや両国にとっての対中外交は、試行錯誤の域を脱していないとも言える。そしてその原因の多くが、「社会主義体制」に求められてきた。
しかし著者は、社会主義のイデオロギーを中国への外交策を決定する要因とすべきではないと言う。その一方で、近代において「侵略され、独立を奪われた」という価値観から抜け出せない精神土壌を理解することこそが、中国の外交策を解くカギだと分析する。
例えば、中国が差別的表現と糾弾する「支那」という表現も、起こりは「秦」の発音が変化したもの。アヘン戦争以前には普通に使われていた。しかし、国力の衰退とともに負のイメージが重なった。外界からの見られ方を人一倍気にする中国人にとって、「支那」が連想させる屈辱、劣等感は、政治外交にまで影響を与えるという。
中国が再び「大国」になるには、こうした「被害者としての歴史観」を乗り越えることから始めよとも指摘。同時に、そこから中国外交のヒントを見いだすよう求めている。
(日経ビジネス2000/1/17号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
出版社/著者からの内容紹介
アヘン戦争以来の欧米(日本も含む)の暴虐を考えれば、中国は今、何をしても許されるべきだ──これが中国人の一貫した論理である
内容(「BOOK」データベースより)
複雑な日、米、中三国関係のなかで、日本とアメリカが共通した「悩み」をもっている。対中国外交の難しさである。台湾問題、人権問題、歴史認識の問題、貿易問題などをめぐる米中、日中間の緊張関係は、今後も長期間続くだろう。最大の理由は、「社会主義体制の中国が読めない」、である。しかし、中国の世界戦略は、「社会主義」のイデオロギーのみによって策定されたものではない。いまこそ、「社会主義の中国」という固定観念を捨てて、「重い過去」を抱えている中国の現代を歴史のなかで見つめなおす作業が求められているのである。
カスタマーレビュー
一面の真理とリーゾナブルな論旨の展開
中国の急激な台頭が世界の注目を集める中、中国的な世界観や思考回路などについて世上さまざまな議論がなされており、最近の中国論は正に花盛りの大盛況です。本書もいわばそうした一冊であり、現代中国の歴史認識や外交を素材としつつ、中国的なモノの見方や感じ方の本質に迫ろうとしています。
よく、「中国の行動は中華思想的大国意識に基づいている」との指摘がなされますが、筆者はこうした見方に異を唱えています。そして、近代屈辱の歴史の中、大国の矜持を保ちたいとの願望とそれを許さぬ悲惨な現実との乖離の中で培われたコンプレックスこそ、現代中国のメンタリティーの中核を成していると説きます。そして、中国の国家主権絶対的なスタンスや、身勝手にさえ見える外交上の柔軟性についても、こうした観点を加味して捉えるべきと主張しています。
筆者は中国の方であり、当然ながら、中国の在り方について建設的な方向で議論をすすめていますが、かと言って身贔屓的なものは全く感じさせず、平易な言葉で、きわめてリーゾナブルな形で論旨を展開していきます。
筆者の主張をどう捉えるかは、本書をお読みになった上で皆さんがそれぞれに判断すべきことと思いますが、中国を嫌いな方や中国を不気味に感じている方たちにも、ぜひ一読をオススメしたいと思います。
中国人の「外国観」をコンパクトにまとめている
中国人の「歴史観」というのはネーミングのミスである。世界歴史などに関する中国人の考え方・見方を主題とした本ではない。日本やアメリカに対する見方、中国の外交政策の特徴(主権については絶対譲らない、一面で抵抗、闘いながら、一面では協力するなど)が、記述の本体であり、この2つの項目について、第二次世界大戦前・中、冷戦時代、現代における変化・実例を解説している。読みやすく、分かりやすい。著者が中国人であり、中国人一般の意識も良く書けている。
現代支那人の意識に影響があるのは近代史だけか?
~中立的な記述を交えて著者なりにかなりバランスをとろうとしているが、それでもいくつもの疑問が湧いてきた。
まず著者は近代史を通じて中国は弱者の立場であり続けた、中国が弱者の思考であることを強調する、だが中国が異民族の支配を受けていた期間は近代だけではない。
「国家の分裂は決して許されない」というコンセンサスが中国人にあると言うが、~~国家のエリアは恣意的に決めているようである。台湾の外省人が中国人というのはわかる、だが本省人は中国人と言いきれるのか?本省人が中国人ならベトナムは?朝鮮は?チベットは?モンゴルは?沖縄は?九州は?日本は?
岡田英弘が同じ題材で正反対の主張の本を出している。歴史をどこまで遡るかで、ものの見かたはかくも違うのか。~





