兄弟 下 《開放経済篇》
|
| 価格: | ¥ 2,000 1500円以上は送料無料 詳細 |
発送可能時期: 在庫あり。
販売、発送は Amazon.co.jp
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #82033 / 本
- 発売日: 2008-06-25
- 版型: 単行本
- 448 ページ
エディターレビュー
内容紹介
カンヌ映画祭で鮮烈な印象を残した張芸謀の『活きる』。
その原作者である中国文壇の気鋭、余華が十年ぶりに発表した長編小説『兄弟』は、中国に大議論を巻き起こした。軽薄! ソープドラマ! ゴミ小説! 文学界の猛批判をヨソに爆発的なヒットとなった本書は、文化大革命から世界2位の経済大国という、極端から極端の現代中国四十年の悲喜劇を余すことなく描ききった、まさに大・傑・作。
これを読まずして、中国人民(と文学)を語るなかれ!
1980年代、開放経済がはじまると、中国は破竹の勢いで成長しだした。
街の問題児だった弟・李光頭は、廃品回収業で商機をつかんで大富豪にまでのし上がる。
しかし実直だった兄・宋鋼は、国営企業の職を失い、街々を転々とする行商の身となった。
李光頭の強い願望が開かせた、処女膜美人コンテストとは。
売れぬ豊胸クリームの在庫を抱えた宋鋼がとった決断とは。
欲望が欲望をよぶ虚栄の荒野の果て、兄弟には破天荒な結末が!?
■著者から
本書の日本をめぐるエピソードで、80年代の中国人がどうして日本を高く崇めていたか、また2000年代に、どうして日本に対して抗議が起こったのかを理解できるだろう。この小説は、中国の文化大革命から今日の開放経済下のふたつのまったく違う時代を描いているが、日本の読者も中国の読者と同じように、泣いたり笑ったりしながらこの本を最後まで読んでくれることを私は信じている。
内容(「BOOK」データベースより)
問題児だった弟は、商機をみつけ大富豪に。実直だった兄は、職を失い落ちぶれる。処女膜美人コンテストに豊胸クリーム行商。欲が欲をよぶ開放経済の荒野の果てに、兄と弟がみたものは。
著者について
■余華 ユイ・ホア
1960年、浙江省にて医者の両親のもとに生まれる。歯科医を経て、23歳で作家に転身。1992年に発表した『活きる(活着)』(飯塚容訳、角川書店、2002)は、張芸謀によって映画化され、1994年第47回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞(グランプリ)を受賞した。また、これまでの作家活動のなかで、グリンザーネ・カヴール賞(イタリア、1998)、芸術文化勲章(フランス、2004)、第1回中華図書特殊貢献賞(中国、2005)などを受賞している。ノーベル文学賞関係者が、中国で必ず面会する作家のひとり。
本書は10年ぶりの長編小説である。2005年に上巻が中国で出版されるや、たちまちベストセラーになった。北京在住。
■泉京鹿 いずみ・きょうか
1971年、東京都生まれ。フェリス女子学院大学文学部卒。北京大学留学、博報堂北京事務所勤務などを経て、現在に至る。訳書に『衛慧(ウェイ・フェイ)みたいにクレイジー』、『ブッダと結婚』(ともに衛慧著、講談社、2004、2005)、『さよなら、ビビアン』(アニー・ベイビー著、小学館、2007)など。北京在住。
カスタマーレビュー
絶賛します。
北京五輪の最終日に前編の「文革篇」に続いて「開放経済篇」を読み終えました。 北京五輪の開会式、閉会式の演出はくしくもこの作品の作者ユイホアの「活きる」を映画化したチャンイーモウ監督の演出でした。 とてもくどくて、しつこくて、いい加減にしてくれと思いながらも次の展開がどうなるのかと結局は最後まで見てしまいました。 この作品も同じような感じで2巻の大作ですがあっという間に読んでしまいました。 作者が後書で述べているような「西洋が400年かけてきた中世から現代までの変化を中国はたった40年で経験した」激動の時代が、兄弟の幼いころの悲惨を極めた貧困生活と文革下の暴力、成長してからの後篇のドタバタ悲喜劇を通じて見事に描き出されています。 文学作品としてすばらしいと思います。おまけですが下手な中国解説書よりよほど中国のことがよく分かります。
痛烈な現代資本主義社会批判。そして優れたブラック・コメディー♪
前作「活きる」は読んでいません。
ただ映画化されており、唯一観ていなかった純正中国時代のチャン・イーモウ監督の作品だっため、劇場まで観に行きました。映画について言えば、個人的には最初の15分で「間違えた」と感じ退場しそうになりました。が、頑張って最後まで観たら、完全にはまりました。
その原作者であり、上巻「文化革命」の方に興味があったので読みました。それと比べると、下巻はますます破天荒に走り「何だこりゃぁ!」でしたが、上・下巻でひとつの作品として考えると、共産主義国家の「文革」からまた一転した「市場開放」の悲劇を物語っており、痛烈な現代資本主義批判であることが判りました。しかも、作家独自の素朴ながらも辛辣なユーモアのセンスが光っており、下巻だけについて言えば、単純に荒唐無稽な実験小説として楽しめます。
一冊の本としては、中国の作家にしか書けない内容を、かつ当・作者にしか書けない表現で勝負したことが「一本!」だと評価します。それも小手先の技ではなく、豪快な大技、そして圧倒的なパワーで。
しかも、したたかに日本批判を「お笑い」で忍び込ませて。
既にわかっていましたが、改めて「中国人のバイタリティー」には勝てないと思いました。
日本人作家で比肩できる人はいるか?
おそるべき作品である。えげつなさすぎる設定にもかかわらず非日常を感じさせないのは中国の懐の深さだと笑えたが、ふと日本人作家でここまで書ける人間がいるかと思うとさびしくなった。楡周平の「骨の記憶」が比較的近いと思うがどうだろうか。





