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年を歴た鰐の話

年を歴た鰐の話
By レオポール・ショヴォ

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  • 発売日: 2003-09-12
  • 版型: 単行本
  • 128 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
昭和17年初版の作品が、昭和二十二年の再版を底本として新たにふりがなを加えて遂に復刊。

内容(「MARC」データベースより)
名コラムニスト山本夏彦の若き日の翻訳を一周忌を前に再刊。表題作のほか、「のこぎり鮫とトンカチざめ」「なめくぢ犬と天文学者」の全3作品を収める。桜井書店から刊行された昭和22年版を底本とする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ショヴォ,レオポール
1870年、フランスのリヨンに生まれる。パリで医師になるが様々な紆余曲折を経て第一次世界大数後、創作活動にはいる。1940年歿

山本 夏彦
大正4年、東京・下谷根岸に生まれる。十六歳で渡仏、パリのユニヴェルシテ・ウヴリエールに学ぶ。戦後、工作社を設立、雑誌「木工界」(現在の「室内」)を創刊する。執筆活動も旺盛で、「文芸春秋」「諸君!」「週刊新潮」などの連載は死の直前まで書き続けた。平成十四年歿。菊池寛賞、読売文学賞、市川市民文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

良いというだけではない何かがある5
書店の芸術コーナーで何となく手にした作品。幻の名訳、遂に復刻とあったので購入した。初版本は文壇のみならず、各方面の著名人が捜し求めていたらしい。中身は風刺寓話三篇。解説を読むと、知る人ぞ知る作品ということがわかる。どの話も、暗く哀愁漂う中にもユーモラスで暖かい雰囲気がかもし出されている。ひとえにこの訳者山本夏彦の文章力によるものが大きい。解説によれば若干24歳のときのものとある。若くして才能の溢れた作家であったようだ。値段ははるが、購入して損はない作品だ。

年を歴た鰐の話5
山本夏彦といえばコラムニストとして有名。週刊新潮、文藝春秋、諸君と多数の連載を受けていたが2002年10月に他界した。享年87。
鰐の話はもともと戦前に中央公論に掲載された童話(寓話)だった。
のち桜井書店という夏彦さん思い入れのある版元が最初に本にする。そこが廃業して以来、同書の復刊を頑に著者は拒んできた。戦前に出版されて以来ずっと版を出さず、稀覯本の類になっていた本書を、文藝春秋社がついに刊行したのが本書である。
のちに日本一と謳われたコラムニストの翻訳書である。特に時代は、文語から口語へ移行してまだ間もない頃だった。作品を書写するほどに二葉亭四迷に傾倒していた著者は、ひょっとすると新しい口語文を模索し、完成させようとしていたのではないかと思うほど、読むものに新鮮で鮮烈な印象を残した。
この鰐の話の文体には、のちのコラムに引き継がれたと思われる部分が随所にある。若くしてすでに一流かつ独自の文体を身に付けていたことに驚く人は多いと思う。若干24歳と思えないほど完成され、老成している。今読んでもまだ「新しい」と思わせる希有な本である。

宝物になりますよ5
まず、カバーのデザインに嫌味がなく、飽きがこない。
そして本のサイズはずっと大切にしたいと思わせる、丁度良い、いい加減なサイズです。

肝心の内容ですが、3話収録されている中で、私が最も気に入ったのが「なめくぢ犬」です。「こんな素敵な物語と出会えて嬉しいなぁ」と読後しばらくの間、幸せな気持ちでいられました。
大切な人へのちょっとした贈り物なんかにも良いと思います。
読後の充実感、本の見た目、絵と文の加減、全てにおいて☆五つです。