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てのひらの闇

てのひらの闇
By 藤原 伊織

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  • Amazon.co.jp ランキング: #42038 / 本
  • 発売日: 1999-10
  • 版型: 単行本
  • 379 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
著者の新たな到達点を示す長篇ハードボイルド
20年前に起きたテレビCMの事故が、二人の男の運命を変えた。男は、もう一人の男の死の謎を解くべく孤独な戦いに身を投じる……

内容(「BOOK」データベースより)
二人の男の道を決定づけたのは、生放送中のスタジオで発せられた、不用意な、しかし致命的な一言だった―。二十年後、その決着をつける時が訪れ、一人は自死を、一人は闘うことを選んだ。著者の新たな到達点を示す傑作。

内容(「MARC」データベースより)
2人の男の道を決定づけたのは、生放送中のスタジオで発せられた、不用意な、しかし致命的な一言だった。20年後、その決着をつける時が訪れ、1人は自死を、1人は闘うことを選んだ。


カスタマーレビュー

藤原作品の中で一番好き5
パターン的には、藤原作品の特徴をなぞった作品で、世界観はテロリストのパラソルとほぼ同じと言っていい。
でも、作品の完成度からみたら、こちらのてのひらの闇の方が格段に上だと思う。
主人公である、リストラ寸前のくたびれた中年男が胸の裡に内包する負の部分を、暗くなりすぎず、じめつかせず、スタイリッシュに描くことに成功している。
いい加減でくたびれていて、情けないのにカッコイイと喝采を贈りたくなる不思議な魅力が、主人公の男性にはある。
微妙に溜飲の下がらない、どちらかというと中途半端なラストが多い藤原作品にあって、この作品のラストシーンはすんなりと腑に落ちてくる感があった。
その意味でも、これは藤原作品の中でイチオシと思える作品になっていると感じた。

「結果的に商品イメージが拡散する。」5
 会長が自社のコマーシャル用にと極秘で渡してくれた
「実録の八ミリのビデオテープ」
は実はCG合成されたものだった。
 宣伝部の課長堀江がそれを指摘し、コマーシャルには使えないことを告げた晩、会長は自殺する。
 会長の自殺の原因、CGテープの作成された理由。
 それを知りたいと堀江が調べ始める。

 大会社の社内の様子や人間関係が
「もうすぐ退職する」
 堀江の視点から描かれていて、それぞれが、経営や宣伝などの仕事もこなしていく様子がリアルで面白いです。
 堀江自身があまり好きではなかった真田部長も愛嬌のある人物として最後に登場するなど、人物ひとりひとりに向けた視線のやさしさが、スマートな筋立てに奥行きを与えていて読みやすい小説になっています。
 長い小説ですが、どのページも面白くて一気に読みました。 

かっこいい男たちがわんさか登場!4
主人公の堀江はもちろんながら、友人で取締役の柿島、会長の石崎、やくざの親分の坂崎や勝沼、最初はイヤなやつかと思っていた部長の真田、賢すぎる六本木のマイク、みんなかっこいいのだ。
こんな男気のある連中はそうそういない。
藤原伊織の小説に登場する主人公はいつもくたびれたアウトロウっぽい中年が主役。
クールさを気取りながらも心優しいおじさんなのだ。
そしていざとなると俄然強くて、かっこいい。スーパーヒーロー並だ。
そして登場するヒロインたちもまたかっこいいのだ。
特にこの大原女子はいい。 堀江に胸キュンながらも自分は夫持ちであるゆえに心の葛藤がある。そんな女心も描き方がうまい!(男性の女性からこんなふうに思われてみたいという願望もかなりあるだろうが。。)
いつもながらしゃれた男女の会話が心にくい。