夏への扉[新訳版]
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #4454 / 本
- 発売日: 2009-08-07
- 版型: 単行本(ソフトカバー)
- 352 ページ
エディターレビュー
内容紹介
ぼくが飼っている猫のピートは、冬になると“夏への扉”を探しはじめる。家にたくさんあるドアのどれかが夏に通じていると信じているからだ。そしてぼくもまた、ピートと同じように“夏への扉”を探していた。最愛の恋人と親友に裏切られ、仕事を失い、生命から二番目に大切な発明さえも奪われてしまったぼくの心が、真冬の空のように凍てついてしまったからだ。失意の日々を送っているぼくにも、ピートが信じる“夏への扉”は見つかるのだろうか。
未来は、ぜったいに過去よりよいものになる――
それぞれの”夏への扉”を探して現代を生きる人々へ、新しい翻訳で贈るハインラインの希望に満ちあふれたメッセージ。
新しい時代の『夏への扉』がここに登場。
内容(「BOOK」データベースより)
ぼくが飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にたくさんあるドアのどれかが夏に通じていると信じているのだ。そしてこのぼくもまた、ピートと同じように“夏への扉”を探していた―『アルジャーノンに花束を』の小尾芙佐による新しい翻訳で贈る、永遠の青春小説。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ハインライン,ロバート・A.
1907年アメリカ・ミズーリ州生まれ。1939年に「生命線」でデビューののち、次々と作品を発表。『宇宙の戦士』、『月は無慈悲な夜の女王』、『夏への扉』など数々の名作を生みだした。1988年没
小尾 芙佐
津田塾大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
あかるいみらい
旧訳版で読んでいましたが、
翻訳がどのように変わったか気になったのと、
夏らしい表紙につられて購入しました。
とりあえず違いを確かめようとページをめくっていたら、
結局一気に最後まで読んでしまいました。
やっぱり、面白いです。
さすが『アルジャーノンに花束を』の翻訳をされた方ですね。
名作のたたずまいを残しながら、
現代に合わせて洗練された、とても読みやすい訳になっています。
言葉選び、文章のつながり、ひとつひとつが丁寧で、
物語の空気や登場人物の雰囲気までも伝わってくるようでした。
勢いがあってジェットコースターのような旧訳版と、
メッセージを噛みしめて、味わえる新訳版という感じでしょうか。
「家じゅうのドアを開けてみれば、
そのなかのどれかひとつは必ず、
"夏への扉"なのだという信念を絶対に曲げようとしない。」
もちろんわたしも、そんなピートを信じたくなりました。
何度読んでも勇気をもらえる、
全編を通して「可能性」に満ちあふれた物語です。
新訳、好きです
この物語自体の面白さは、すでにほかの方が書かれているのでそちらにゆずるとして、私は翻訳についてのみ書かせていただきます。
福島正美氏による旧訳は、実に大胆なものでそれが旧版のこの本の面白さを引き出していました。英文と福島訳を見比べるとわかるのですが、3行くらいの英文を1行の日本語にまとめてあったり、逆に英語の一単語を日本語では何倍にも膨らませたりしている箇所がいくつもあります。
それでは、いわゆる「超訳」なのか?というと全然そうなってはいません。英語という入り口からハインラインの書きたかった物語に深く入って理解し、それに合う日本語を探していけば、もうこの英語の訳にはこの日本語しか無いのでは?というところまで突き詰めた結果の、密度の高い翻訳になっていると思います。
それだけに、今回の新訳は正直心配でした。福島氏以外の方の訳したハインラインの作品は、文章上の欠点が表にでてしまって、物語のよさが隠れてしまっているものが多かったからです。
心配は杞憂に終わりました。たとえば、主人公の言動はそのままに訳してしまえばかなり嫌味ったらしくなってしまうのですが、今回の翻訳者の方はそこにあるユーモアを見事に引っ張りだして日本語で表現されています。また、やはりそのまま日本語にすれば冗長になってしまい、福島氏がばっさりカットしてしまっているような箇所も、今回の翻訳者の方はちゃんと訳されており、それがまた妙に読んで楽しい感じに仕上がっています。
お金を払って買ったかいがありました!
それから、福島訳には、いまでは明らかに古くなってる訳があります。
たとえば、家庭内で料理や片付けや掃除をしてくれるロボットが、
「文化女中器」
と名づけられていて、これは当時は違和感無かったのですが、さすがに21世紀には古いと感じてました。当然ですが、新訳ではこちらも今風に直されてます。
すがすがしい読後感
若い頃に読んで感動し、いつか再読しようと思いながらも社会に出てからは日々の忙しさに追われて、あっという間に十年二十年過ぎてしまった、という本が何冊もありますが、「夏への扉」もそのような本の一冊でした。今回、この新訳をきっかけに再読してみたところ、とても楽しく読めました。十代の頃の瑞々しい感受性が失われているであろう自分には楽しめないのではないか、という心配もあったのですが無用でした。やはり名作は名作ということでしょうか。
訳の比較などには全く関心がないのに、新訳になったというだけで読みたい気持ちが高まるから不思議ですね。再読のきっかけを作ってくれた訳者と出版社に感謝です。村上春樹の新訳が生み出したムーブメントに乗ってみただけだけ、なのかも知れませんが(笑)
初めて読む方に一言。この作品はSFの名作中の名作であることには間違いありませんが、感動して涙が止まらなくなるとか、人生観が変わるとか、そういったハードなタイプではなく、読後にじんわりと心が温まって、口元に小さな笑みがわいてくる、といったソフトなタイプの作品です。極端な期待をせずに普通に読めば、とても楽しい時間を過ごせると思います。

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