源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #154423 / 本
- 発売日: 2004-07-08
- 版型: 文庫
- 477 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
砂漠で生まれ育ったチビのアイクは、陽光あふれるカリフォルニアにひとりやってきた。家出した姉エレンを連れ去った謎の不良たちを捜すために。暴走族のボスに助けをかりたアイクは、モンスターウェーブさえものともしないカリスマ・サーファーのグループに姉との接点を探り当てるが…セックスと麻薬にまみれた海辺の街で少年は大人になるための暗く切ない一夏を体験する。サーフィン青春小説のオールタイム・ベスト。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ナン,ケム
カリフォルニア州ポモーナ生まれ。1984年に発表した『源にふれろ』がアメリカ図書賞最優秀新人賞にノミネートされ、衝撃的なデビューを飾った。その後も『未開拓地域』、The Dogs of Winter、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞にノミネートされたPomona Queenなど、地元カリフォルニアを舞台にした作品を精力的に発表している。また、映画脚本や『サーファー・マガジン』のコラムニストとしても活躍している
大久保 寛
1954年生まれ、早稲田大学政治経済学部中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
源にふれる
とにかく海の描写が素晴らしい。
冒頭のサーファーがたむろする雑多な町の風景から,後半に登場する,誰も立ち入ることのできない禁断の海辺まで,どこも海の蒼さ,空の青さ,海の香りまで感じられそうなくらいリアルで美しい。
そんな美しい世界の中で,題名にもなっている「源にふれろ」という言葉が非常に効果的に使われているのが秀逸です。
登場人物がどれも魅力的な人物で,その人物たちの過去の悲劇が徐々に明かされていくところはかなり上質なミステリだと思いました。
複線もしっかり張られていて,最後の最後まで「あぁ!こーくるか!!」と思わず唸らされるし。
あ,でも最後がいきなり急転直下の展開なので,一瞬( ゜д゜)ポカーンとしてしまいました(^^;)。まぁそれはご愛嬌か。
そんなこんなの事件の末に,主人公のアイクは青年から男になっていきます。
大人になる過程がイタイ。
誰にでも覚えがあるような,バカなことをやってみたり。
何か大きなものを彼は失い,大人になっていった。
読み終えたときに,本当に切なくなった。
うらやましい。
本当に面白い青春小説。長らく品切れだったがやっと文庫で出た。なんで今まででてなかったのか!これからこの本を初めて読む若い人がうらやましい。もちろん、年取った人もうらやましい。
夏になると読んでいた本
毎年、夏になると読んでいた本がこれだった。
どうしようもないプア・ホワイトの家に生まれた姉弟が、その街を抜け出し、カルフォルニアのハンティントン・ビーチで、妙なカルトにつかまる、というのがおおまかなあらすじだが、そんなことはどうでもよくて、主人公であるアイクが遭遇するサーフィンの圧倒的な美しさ(誰もやってこないプライベートビーチに忍び込み、酸っぱいオレンジジュースをガブ飲みしてから眠る昼寝なども含めて-ああ、何度、このシーンを読み直したことか!)、どうやっても理解できない頭のネジが緩んだ大人たちの殺し合い、気持ちだけでは抑えられない性の衝動、それをつつんでくれるような出会いなどが、奇跡的に、見事に描かれている。
ケム・ナンに関して知っていることといえば、この小説と、2作目がやはりカルト宗教を扱っているものだという役者あとがきの情報だけ。日本ではその2作目も翻訳されなかったし、86年にハードカバーで出版されたこの本は、どういなのか20年ちかく文庫化されずにいた。まあ、それはおいていて、Tapping the Saurceというメッセージは、ずっとこの本を読んだ人の中に残っていたんだと思う。





