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さらば、わが愛―覇王別姫 (ハヤカワ文庫NV)

さらば、わが愛―覇王別姫 (ハヤカワ文庫NV)
By 李 碧華

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  • 発売日: 1993-12
  • 版型: 文庫
  • 284 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
京劇俳優養成所で女役として修業する蝶衣は、幼い頃から苦労をともにした男役の小楼をいつしか愛するようになる。やがて二人は花形コンビとなるが、小楼が元娼婦の菊仙と結婚することになり、蝶衣は深く傷つく。相手役に友情しか感じない小楼、蝶衣に競争心を燃やす菊仙、許されない愛を貫こうとする蝶衣―。日本軍による占領、文化大革命など、激動の中国を背景に描く愛と憎しみ。カンヌ映画祭グランプリ受賞作の原作。


カスタマーレビュー

歴史を生き抜くたくましさに感動5
主役3人のラブストーリーにスポットを当てている映画に対して、原作には、清朝、日本軍支配、国民党支配、共産党成立、文化大革命と江青の失脚と、めまぐるしく政治体制が変わった20世紀の中国を、人がどうやって生きていたかというとても大きな歴史のうねりを感じました。それがただの歴史物語にならないのは、やはり主役3人の人間関係が生き生きと描かれ、体制が変わる度に、それぞれの立場での愛を貫くために、時にはずるく、時には勇敢に、時代を向き合っている姿が描かれているからです。「ワイルド・スワン」とか「上海の長い夜」などが好きだった方には、ぜひオススメ。映画とはまたテイストが違いますが、私はどっちも大好きです。

映画とはまた違って…4
映画がすごく好きだったので思わず買ってしまいました…。
結末が映画版と違います。ちょっとした違いですがものすごく大きな違いです。
なにが違うかというと…言ってしまうと読む意味がなくなってしまうので書けません!
ただ言えることは文庫版のほうがむなしさを感じました。
蝶衣は最後まで虞姫にはなれないのですね。

5★カタナそれは、片刃では無く両刃だった5
中国語→英語→日本語と二重翻訳だが、とても読み易かった。
さすが女流作家、比喩表現が豊か。細やかな心理描写が、
揺れるジレンマを見事に著している。

大切に想う人がいる。でも時として嫉妬心は別の動きをする。
大切に想う人が、大切にするモノを壊したい!この衝動はなぜ?
彼に大切にされるのは、ずっと私だけ…

友情…自尊心…愛情…いりまじる正にコンプレックス複雑な三角関係

時は1929〜1980年(主人公は9歳〜60歳)激動の時代を生きる3人
その緊迫した政治状況の中で、すれちがう想いは致命的な結果をまねく…

『お茶を入れてくれ、ヤレヤレ、“人民の奉仕”は骨が折れるよ』
「私だってくたびれてるわよ、他人の子だって我が同志、世話しなくちゃ」
『おや?彼ら同志も、人民に奉仕する側だと思ったがな』
「なら誰が人民なんだ?」
「役者…女性…労働者…兵士でもない、誰も人民じゃないが、
みんな誰かに奉仕しているようだ。けっきょく人民とは誰なんだろろね?」
「誰が残ってる?」

『毛主席かな?』

「気でも狂ったの?殺されたいの!?」

銀貨100枚の刀、署名の紙切れ、かずかずの思い出の品が
雄大な時の流れを悠然と演出。政治と芸術と愛、この圧倒的スケール感!!

PS●後半の文化外革命のあたりからは、読んでて辛くて恐ろしかった。自問した。
価値観が大転回する時、僕は信ずべき揺ぎないたよりを持っているだろうか…
価値観の大転換を乗り越えた日本人→『おじいちゃん戦争のことを教えて』