母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #20092 / 本
- 発売日: 2008-05
- 版型: 単行本
- 220 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
呪縛の正体に迫る。
すべての母娘問題に悩む女性たちに贈る待望の1冊!
内容(「BOOK」データベースより)
娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母…娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?本書では、臨床ケース・事件報道・少女まんがなどを素材に、ひきこもり・摂食障害患者らの性差の分析を通して、女性特有の身体感覚や母性の強迫を精神分析的に考察し、母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに「母殺し」が困難であることを検証する。「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、開かれた関係性に解決への希望を見出す、待望の母娘論。
出版社からのコメント
反発から深い理解へ
娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母...。
娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?
本書では、臨床ケース・事件報道・少女漫画などを素材に、
ひきこもり、摂食障害患者らの性差の分析を通して、
女性特有の身体感覚や母性の脅迫を精神分析的に考察し、
母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに
「母殺し」が困難であることを検証する。
「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、
開かれた関係性に解決への希望を見出す、待望の母娘論!
カスタマーレビュー
愛情が、なぜ苦しくなるのか
本書は、ひきこもりを専門とする臨床家である斎藤環が、ひきこもり症例の男女差から出発して、「母−娘」関係は「母−息子」関係、「父−娘」関係、「父−息子」関係とは異なることに問題意識をもって語り始める。これは何も特別な「母−娘」関係を扱っているのではない。「母−娘」関係が特異であるという解説なのだ。
著者が男性である以上、彼自身の感覚や体験から語ることはできない。材料となるのは、ひきこもりや摂食障害といった「母−娘」関係が重要なファクターになりやすい症例や、新聞や雑誌の投書、事件報道、あるいは、小説や少女マンガ、映画など、多彩である。
それらの材料を縦横に組み合わせながら、母による不可避的な支配と娘は戦っていることを浮き彫りにする。母の呪縛はこれまでも様々な切り口で部分的に理論化されてきたことを俯瞰し、しかも母親側も女性性と母性という困難さを抱え込まされていることをまで指摘する。ルソー以来の近代の伝統として。
ほどよい母親であることは難しいと言われる。同じように、ほどよい娘であることも難しい。しかし、ほどよい関係になるためには、そうしてお互いにほどよい距離を探していくほか、ない。
近すぎれば束縛でしかないものも、緩めれば絆になる。断ち切ればよいとは限らぬ。
女性だけで共有するのではなく、著者も書いているように、男性にも一緒に読んでもらい、知ってもらいたい。そのため、男性の言葉で書かれていることに価値を感じた。
すべての娘たちへ
母と娘。
女はだれしもが誰かの娘であり、それゆえこの甘美で危険な関係の共犯者である。
愛情と、それに匹敵する憎悪の両方を、娘ならば母に抱いてきたはずだ。
愛する者を同時に憎んでもいる背徳感のためか、
女たちはこれまでこの関係に口を閉ざしてきたのかもしれない。
本書ではこの女同志の関係に、男性である著者の視点で切り込んだ点が興味深い。
摂食障害や引きこもりの病理を母娘関係の観点から眺める様は、
臨床に携わる精神科医師のなせる業である。
また本書の最後では、
母娘関係を病的関係に発展させないための、著者なりの提言がなされている。
母への葛藤、娘に対峙する苦悩の呪縛に爽やかな隙間風が吹き込む様で、心地よい。
母/娘関係を正面から扱った良書。
母/娘関係を正面から扱った良書。
小説やマンガからの引用が多く、
文章も判りやすいという点は
ます第一に挙げられる。
しかし何より、曖昧にしか認識されない
母娘関係を(その好き嫌いは別として)
明晰に分析していると云う点は
高く評価されるべきだろう。
もちろん筆者が男性であるからして
論理的な分析が果たして妥当なのか、
と云う批判はあるだろう。
しかし議論の場を設けたと云うだけでも
大きな成果なのではないか。





