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「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)
By コリン ジョイス

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  • Amazon.co.jp ランキング: #2754 / 本
  • 発売日: 2006-12
  • 版型: 新書
  • 222 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
日本社会について手っ取り早く学びたければ、近くのプールに行ってみることだ。規則と清潔さを愛し、我慢強く、大きな集団の悪事に寛容な国民性が理解できるはずだから。過剰なまでに礼儀正しく親切な人々、思ったより簡単で奥深い日本語、ガイドブックには載っていない名所の数々…。14年間日本に暮らす英紙記者が無類のユーモアを交えて綴る、意外な発見に満ちた日本案内。

内容(「MARC」データベースより)
規則と清潔さを愛し、過剰なまでに礼儀正しく親切な人々、思ったより簡単で奥深い日本語、ガイドブックに載っていない名所の数々…。14年間日本に暮らす英紙記者が無類のユーモアを交えて綴る、意外な発見に満ちた日本案内。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ジョイス,コリン
1970年、ロンドン東部のロムフォード生まれ。オックスフォード大学で古代史と近代史を専攻。92年来日し、神戸で日本語を学ぶ。埼玉の公立高校の英語教師、『ニューズウィーク日本版』勤務を経て、英高級紙『デイリー・テレグラフ』の記者となる。現在、同紙東京特派員

谷岡 健彦
1965年大阪府生まれ。東京大学大学院英語英米文学専門分野修了。東京工業大学助教授。現代英国演劇専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

すばらしい「立ち位置」5
 この本の優れた点のひとつは、書き手の「立ち位置」だ。外国人が書く日本社会分析は下手をすると過度の「日本礼賛」か、日本の表面的な「ユニーク」さを並べた薄っぺらなものになりがちだが、コリン・ジョイスは違う。日本人が気づかない日本(と日本人)の魅力を存分に語ったかと思えば、日本人が気づかない日本の不思議さを鋭く、ユーモラスに指摘する。「ニッポン」に寄り添いすぎず、かといってアウトサイダーとしての視点には頼らない。そのバランスが読んでいて心地いい。

 著者が20キロの重量制限のなかでイギリスに持って帰ろうという「日本みやげ」のセレクション(使い捨てカイロから「居眠り防止器」まで)には、日本文化への愛情が表れている。そうかと思えば日英の食文化比較では、種類が少なくて食卓に出すまで時間がかかるコメは過大評価されていないかと鋭い疑問を投げかける。日本の女性が専業主婦になることを求められてきたのは、コメの調理が面倒なせいかもしれないという秀逸な分析を加えることも忘れない。

 内容ばかりではなく、谷岡健彦による訳文のクオリティーも高い。『ニューズウィーク日本版』に著者が書いたコラムとの重複部分はあるが、そのコラムをそのまま収録した本ではない。

誰が読んでも、思わぬ「気づき」がある4
 前に買って前に読んだのだが、再度出してきて読んでみて感じるに、優れた日本文化論と思う。
 レビューを投稿しようとしたら、多くのレビューがあって、結構メジャーな本なんだとびっくりした。

 第1章 「プールに日本社会を見た」
   たくさんある規則にみんなが従うことで、うまくやっている国。
   大きな集団の悪事に対して寛容すぎるのは、日本人の弱点
 第2章 「日本語の難易度」
   発音の練習を繰り返したのは「うどん」と「旅館」。「作家」と「サッカー」の区別は難しい。
   単数・複数、性変化、定冠詞・冠詞がなく、時制変化が易しい日本語はむしろ易しい言語。
   会話が相当できるようになっても文章が読めないのは、日本語習得の特徴。(なぜなら)日本語の表記方法はおそろしく厄介だ(からだ)。
 第3章 「おもしろい日本語」
   「猿も木から落ちる」、「猫に小判」は無駄がなく要領を得ていて秀逸。「全米が泣いた」が真に意味する皮肉も日本人にユーモアがないという誤解を吹き飛ばすもの。
   魅力的な擬声語や擬態語(「しくしく」)が多く、これは日本人の貴重な共有財産と考えるべき。
   でたらめに英語を拾い上げ日本語に組み込む能力もすばらしい(例:パソコン、マスト・アイテム、億ション)。 
 第4章 「日本の第一印象」
   日本の小さな子供が信じられないくらい可愛らしく思えてしかたがなかった(同じように日本の人たちも西洋の子供を信じられないくらい可愛らしいと思っていると聞き、おもしろく思った)
 第6章 「行儀の作法」(この章に私は感じ入った)
   サドルを固定するボルトが折れた際に修理をしてくれた自転車屋は代金を受け取らなかった。
   これは、「日本にはまだ共生の感覚が残り、小さな地元の店にしっかり受け継がれているように感じられる」としている。
 第7章 「独創性」(なかなか鋭い指摘と感心)
   「花見」、「銭湯」、「新書版」、「品物をきれいに折りたたんだり、包んだりすること」
   「浮世絵」に関する記述も的を得ていると感じる。
 第8章 「行動様式」
   「お忙しいところすいませんが」と前置きしてしまう。「ブーム」という単語を使いすぎてしまう。
   注文を辛抱強く待つパブより、すぐに「お通し」がでてくる居酒屋の方が好きになってしまった。   
 第10章 「東京の魅力」
   タイムズの東京支局長は「東京の最大の魅力は、どんなに地味なトピックであれ、この街のどこかにそのトピックに傾倒してやまない人々の小さなグループが必ず存在していること」であるとしている。
 第12章 「イギリスと日本はにているか」(似ていないというのが結論)
  イギリス人が日本を訪れたとき、マナーのよい人に出会ったと思うのはイギリス人。
  イギリスが日本化しているように思われる(「食」のテレビ番組、ばかばかしい番組の増加、ブランド品嗜好)。
 第13章 「メイド・イン・ジャパン」(イギリスに持ち帰るなら選ぶ日本製品)
  「使い捨てカイロ」、「畳スリッパ」、読売新聞が無料配布した「江戸名所図会」
 第16章 「日英食文化」
   「ベーコン、チーズ、パン、ビール、紅茶、サンドウィッチ、カレー」はイギリスの方がおいしい。
 第17章 「おさらい」
   ・着脱が容易な靴がよい
   ・歌舞伎は歌舞伎町でやっていない
   ・血液型は調べておいた方がよい(よく聞かれるので)  
 
   なお、最後に、彼はデイリーテレグラフ誌の特派員であるわけだが、彼が送った記事がいかに変造されるかが詳しく書いてある。
   ここまで記事が改編されるのとは驚愕する(英国の大衆紙だけの問題なのだろうか?)。 

笑える日英比較5
ロンドン出身、Oxford大学卒の記者、来日14年のコリン・ジョイスさんが17章にわたって、
日本(特に東京)で暮らしてみて思ったこと、イギリスとの比較などをエッセイでつづる。
まず、細かい規則の多い日本のプール。日本人が100人入れるプールにイギリス人が80人入ったら暴動が起きるだろう、と
最初から笑わせてくれる。ちなみに、耳に入った水を出すためにピョンピョンするのも日本独自らしい。
その他、混んだ電車で新聞を折りたたんで読む光景や、物凄く礼儀正しく寛大だった人との出会い、
日本におけるビール醸造の多様化とサッカーのレベルアップ、メジャーな観光地以外の東京の穴場、
などなどいろいろな点を挙げてゆく。当然日本人にはあたりまえの事も外国人にはビックリ!という点が多々あるわけで、
こんなことに驚いたんだな、こんな点が新しかったんだな、と興味深く読める。
また、日本を100%礼賛することも、故郷イギリスを100%礼賛することもしていなければ、
日本を100%批判することも、イギリスを100%批判することもしていない。どちらの国にも愛情を寄せながら、
驚いた点、新鮮だった点、正直疑問を持ってしまう点を素直に述べている。イギリスを批判することだってある。
このように、どちらかの国に偏ることのないバランスのとれたエッセイである。
それは実は違うんだよとつっこめる部分もあるが、日本・日本人・東京の街を一歩下がって見つめることのできる、笑える一冊です。
因みに写真もけっこうついていて、これもまたおもしろい。