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ジンメル・つながりの哲学 (NHKブックス)

ジンメル・つながりの哲学 (NHKブックス)
By 菅野 仁

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  • 発売日: 2003-05-01
  • 版型: 単行本
  • 256 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
社会になんとなく疎外感を抱くことはないか。自分の居場所などないと思えたり、自由に生きることを阻む檻のように感じたり…しかし、社会はあらかじめ存在するのではなく、人と人の日々のコミュニケーション=相互作用の集積から生まれるもの、そう考えれば、おのずと社会との関係の結び方が見えてくる。そして、「私から社会へ」を考えることは“ほんとうの自分”を振り返ることにつながる。個と社会の問題にこだわり、よりよく生きる道を模索したジンメル思想を現在を読み解くツールとして捉え直す、気鋭の社会学者によるスリリングな試み。

内容(「MARC」データベースより)
個人と社会のつながりを徹底的に考察したジンメル哲学を元に、社会といかにおりあえばいいか、思想の立場から提案する。

著者 菅野 仁, 2003/04/19
ジンメル思想を手がかりに、〈私〉が「社会」へとつながる<ルート>をさぐる
 『ジンメル・つながりの哲学』と題されたこの本は、実は「社会学」という学問の見直しをも意図しています。<いま・ここ>の自分の生を見つめるには、<私>と「社会」のつながりをとらえなおす必要があるという立場から書かれた本なのです。やや大上段から表現すれば、「実存の社会学」のマニュフェストだともいえるでしょう。自分と他者とのつながりに思い悩むんだり、あるいは社会をどのようにイメージしたらいいのかについて考えあぐねている皆さんの一助になることができれば、と思っています。ぜひ読んでみて下さい。


カスタマーレビュー

温もりのある社会学の入門書4
自分らしさとはなんだろうか。社会と自分とはどうやってつながっているのか。どうやったら、他人と、組織と社会とうまく折り合いをつけることができるのか。

誰もが感じたことのある、こうした感触を手がかりとして、著者は「個人」と「社会」とが相対する現場の緊張感や疎外感をジンメル社会学を通して読み解いていきます。

前半は、社会学になじみのない人向けの平易な導入部で、どうして社会学が学問として成立しなくてはいけなかったかという記述が興味をそそります。

中盤ではジンメルの<相互作用論的社会観>を軸に、個人がどのように「社会」を形成するのかを「自分らしさ」「自分と他人とのつながり」というキーワードを通して描いていきます。この部分だけのためにも一読の価値はあるでしょう。終盤では闘争、秘密がかえって社会性を高めるという一見矛盾した現象や、ジンメルの貨幣論が短く紹介されています。

ジンメルに宛てたラブレターであるかのように、著者の心酔は文章からもよくわかります。そのせいで、どこまでがジンメルの紹介で、どこからがジンメルに触発された著者の視点なのか判別しづらい点があるのもたしかです。しかし、ジンメル体験を通して読者と<つながろう>とする著者の暖かい文章が、こうした些細な欠点もこの本の魅力に変えているといえます。

社会学からの「ほんとうの私」5
「社会学」(ジンメル)を読む前の序論的な本で、読みやすい。
また、同時代のヴェーバー、デュルケーム、ミードの話も出てくるので、社会学の入門書としてもお勧めである。また、そのことが社会学への関心をより一層深めることができる。
さらに、面白いのは、役割としての自分と個人(個性)としての自分のギャップについても書かれており、心理学の視点とは別の視点から「ほんとうの私」を考えることは、社会生活を営むということは、どういうことなのかをも包含する考え方でもあり、一つの生きる知恵を与えられたようなき持ちになる。
手ごろな大きさ、ページ数もお勧めである。

良書である。4
現代の人間関係の希薄化から起こる問題をジンメル研究者の視点から説いている。まず、非常に整理されていて読みやすい。というのも、ジンメルは難解だが、著者の何とか今の時代に役に立つようにとの情熱が一つの意志となりここまでわかりやすくなっているのではないかと思われる。その意味で著者の熱意も伝わってくる本である。
 最後に著者は未だ自我を獲得できずにいる若者に向けて、伝えるための建設的な努力からちいさな喜びを糧にがんばりないさい。というような事を言っておられます。その意味で本書は若者に向けた実践的努力への人生指南書といった色合いが濃く、とくに現代の若者は呼んで損のない内容だと思いました。ジンメルを学びたいかどうかはどちらかというと二の次的な感じがしました。