マイ・ロスト・シティー (村上春樹翻訳ライブラリー)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #108262 / 本
- 発売日: 2006-05
- 版型: 新書
- 280 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
優しさと、傲慢さと、抗いがたい自己破壊への欲望。一九二〇年代の寵児の魅力を余すところなく伝え、翻訳者・村上春樹の出発点ともなった作品集をライブラリーのために改訳。『哀しみの孔雀』のもうひとつのエンディング、「ニューヨーク・ポスト」紙のインタヴューを新収録。
内容(「MARC」データベースより)
フィッツジェラルドの魅力を余すところなく伝え、翻訳者・村上春樹の出発点となった作品集を全篇改訳。「哀しみの孔雀」のもうひとつのエンディング、『ニューヨークポスト』紙のインタビューを新収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
フィッツジェラルド,フランシス・スコット
1896年、ミネソタ州生まれ。プリンストン大学を中退し陸軍に入隊。除隊後の1920年、処女長篇『楽園のこちら側』を出版、全米ベストセラーとなる。同年、ゼルダ・セイヤーと結婚。長篇『美しく呪われしもの』『グレート・ギャツビー』などが高く評価され、華やかで奔放な暮らしぶりで時代の寵児となるが、世界恐慌、ゼルダの病などが生活に影をおとし始める。失意と困窮のうちにアルコールに溺れ、40年、心臓発作で急死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
静謐な哀しみ
初期の春樹さんの翻訳はどこかぎこちなくて、すっ、と作品の中に入っていけないことが多かったのですが、今回は改訳ということで読み出してみたら、素晴らしい出来でした。
フィッツジェラルドの世界を、静かな日本語におきかえ、淡々と、しかし心にしみいる語り口で読者へ伝えています。
作品作者そして読者も
「私は言葉にならぬ声で叫び始めていた。そうだ、私にはわかっていたのだ。
自分が望むものすべてを手に入れてしまった人間であり、もうこの先これ以上
幸せにはなれっこないんだということが」(マイ・ロスト・シティー)
頂もその先にある下り坂も若い日には想像でしかなかった。
でも実際のところ自己憐憫という緩衝材にくるまれて猛スピードで落ちていくのは悪くない。
翻訳家村上の出発点
誰かが「村上春樹の翻訳は作家の旦那芸ではなくて プロの翻訳家の仕事だ」と言っていたのを憶えている。
村上の場合には 彼自身がどこかで言っていたが 翻訳、自作の短編、自作の長編、エッセイを書き分けていくことで自分のバランスを取っているとのことだ。その意味でも 翻訳を抜きにして村上は語れない。
そんな村上が始めに訳したのが本書である。
村上の翻訳の仕事の中では カーバーの紹介が一番目立つが 実はフィッツジェラルドから始めたというのは案外知られていない事実ではないかと思う。最近でこそ ギャツビーを訳したことで 村上とフィッツジェラルドの関係が目立つようになったがついこの間までは 余り知られていなかったのだと思う。
美しい短編集だ。フィッツジェラルドの持つ独特の叙情性が 若かりし村上の愛情込められた筆致で日本語に編み上げられている。





