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ロンリー・ハーツ・キラー (中公文庫)

ロンリー・ハーツ・キラー (中公文庫)
By 星野 智幸

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  • 発売日: 2007-04
  • 版型: 文庫
  • 277 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
黄砂舞うメトロポリス。この国を象徴する者が死んだ。ある出会いにより、世界の真実を幻視した「俺」がとった行動とは——さまよえる魂と国家の物語。〈解説〉朴裕河

内容(「BOOK」データベースより)
黄砂舞い降りるメトロポリス。この国を象徴する者が死んだ。世の中から言葉が減り、人々が生きる気力を失う“カミ隠し”と呼ばれる現象が相次ぐ。親友のいろはを通じた出会いにより、この世界の真実を幻視した「俺」がとった行動とは―三島賞、野間文芸新人賞受賞作家による近未来幻想小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
星野 智幸
1965年(昭和40)、アメリカ・ロサンゼルス生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、新聞記者を経て、作家活動を始める。97年「最後の吐息」で文藝賞を受賞。2000年「目覚めよと人魚は歌う」で三島由紀夫賞、03年『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

天皇とビデオカメラ4
一読、なんとも無気味なのは、ところどころ織り込まれている現実の社会的事象の扱い方です。黄砂、天皇の跡継ぎ、ネット、新聞テレビなど、様々な現実が、しかし少しずつ現実よりも過剰に描かれていることによる無気味な読後感。特に2004年の発表作品で現首相を予言するかのごとき書きぶりが恐ろしい。

著者のつっこみ体質を現しているかのように、語り手が三人であり、それぞれが他人および自分自身につっこみをいれていくという錯綜した論理展開ですが、本筋を追っていけば、天皇への無関心を貫けないことと、映像や音に意味を与えてしまうことが、ともにこの国の避けがたい閉塞状況の元凶であるということになっているようです。それ自体は、現代思想でこの国を論じるときのある定型でもあります。古くは、日本=ポストモダンみたいな。そこで、天皇がいなくなる世界を想像し、自らがビデオカメラ自体となることを想像する。渡部直己『不敬文学論序説』(文庫版)の併読をおススメします。