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江戸俳画紀行―蕪村の花見、一茶の正月 (中公新書)

江戸俳画紀行―蕪村の花見、一茶の正月 (中公新書)
By 磯辺 勝

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  • 発売日: 2008-01
  • 版型: 新書
  • 274 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
句と絵の取り合わせの妙を楽しむのが俳画である。江戸時代には、蕪村のような一流の画人でもあった俳人も、一茶のような、おせじにも絵が上手とはいえない俳人も、みな俳画を描いた。本書は、俳人二十三人の俳画を一つずつ選び、その時代や土地柄、そして人物像を丹念に辿ってゆく試みである。ともすると芭蕉、蕪村、一茶一辺倒になりがちな俳諧鑑賞の可能性を広げ、その風流や滑稽味をより身近なものとする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
磯辺 勝
エッセイスト、俳人。1944年、福島県生まれ。旧姓・遠藤。法政大学卒業。文学座、劇団雲に研究生として所属。その後、美術雑誌『求美』、読売新聞出版局などの編集者を経て、フリーランスに。各種雑誌に美術・工芸を中心に広い分野にわたる記事を寄稿。俳号・磯辺まさる。1992年から14年間、俳句結社誌『藍生』投句。99年、第4回藍生賞受賞。俳誌『ににん』創刊に参加。現在、無所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

江戸期の俳人のよき案内4
俳画という切り口で、江戸期の俳人を紹介していくというのは、めずらしいようだが、考えてみると、俳諧というのはもともと画賛などで、絵と一緒に読むほうが本来だったのかもしれない。
著者は、俳画の収蔵品をもとめて日本各地の文学館や図書館を訪ねたり、俳人ゆかりの寺を探しては掃苔にこれつとめたり、それでいて、江戸期の発句集、評伝や資料などの文献の渉猟もおこたりない。俳号は磯辺まさる、結社は黒田杏子主宰の「藍生(あおい)」だそうだが、こういう人が、さしてでしゃばることもなく、静かにさりげなくいたりするから俳句の世界は油断がならない。(笑)

句と絵の取り合わせの妙、俳画の魅力5
 俳画とは、句を書いた文字と簡単な水墨画の組み合わせである。両者が相俟って俳趣を出せていればいいのだ。
 与謝蕪村「天明くしゃみ先生」、その中で画賛「花見又兵」は特に高い完成度をもった逸品である。絵については、説明の必要がない。もろ肌脱ぎで、赤い頭巾をかぶった浮かれ男ひとりに、花びらひとつ描かれていないが、花見の様子が想像される。また、流麗な文字で次のように描かれている。「みやこの花のちりかゝるハ光信が胡粉の剥落したるさまなり」の前書き」の後に「又平に逢ふや御室の花さかり」の句がしたためられている。この俳画を見る者をして愉快にしてくれる名作である。
 そのほか、松尾芭蕉「馬上の芭蕉」、宝井其角「乞食三蔵の手紙」、小林一茶「おらが俳諧」、野々口立圃「おとぎばなし」、山東京伝「人気作家の机」など計23人の江戸時代の俳人の俳画を中心にその俳風を説明している。