生物兵器と化学兵器―種類・威力・防御法 (中公新書)
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商品の詳細
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- 発売日: 2003-12
- 版型: 新書
- 257 ページ
エディターレビュー
日経BP企画
生物兵器と化学兵器
歴史上最も初期に使われた記録がある生物兵器とは何か? 答えは「死体」。紀元前300年のギリシア人は、敵の井戸や飲料水に人や動物の死体を投げ込む「攻撃法」を開発していた。伝染病の概念が確立する以前に生物兵器は実用化されていたわけだ。そして現代に至るまで、兵器としての効果を高める散布法や保存法などの技術革新が続いている。
著者は九州大学名誉教授で、日本では数少ない医学をバックグラウンドとする生物化学兵器の専門家。新書という体裁をとっているが、著者のこれまでの研究の集大成とも言うべき力作である。症状や対処法などの各論に加え、オウム事件や旧ソ連で起こった炭疽菌工場の菌遺漏事故(スヴェルドロフスク事件)などのエピソードも満載。巻末には詳細な参考文献リストも付いていて、ハンドブックとしても役立つ。
(日経バイオビジネス 2004/03/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
一九九四、九五年の松本サリン事件と東京地下鉄サリン事件、二〇〇一年の米国での炭疽菌事件は、世界各国の一般市民を震撼させた。生物兵器や化学兵器は小規模集団でも製造可能であり、市民生活の場での使用が大きな恐怖を引き起こすことをまざまざと実証したからだ。兵器としてどんな種類があり、用いられたのは何か。過去の戦争やテロでの使用例を紹介し、生物化学兵器の攻撃から市民を守るための対策を考える。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
井上 尚英
1939年(昭和14年)福岡県直方に生まれる。1964年、九州大学医学部卒業(医学博士)。84年、産業医科大学環境中毒学教授、92年、九州大学医学部衛生学教授。2003年3月、同大学定年退官。現在、九州大学名誉教授。専攻、環境中毒学、神経内科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
身近な生物化学兵器テロの驚異!
この本は身近なテロの驚異について非常に分かりやすく、詳しく書かれていて、読み物としても読みごたえが十分ありました。
生物兵器・化学兵器についての常識を知るのにはこの本が良い教本になるのでは?生物兵器・化学兵器について関心のある人には大いに興味を持っていただけるものと感じた。国内で起こったオウム真理教のサリン・VX事件やアメリカの炭疽菌事件などについても実に詳しくまとめられていた。生物兵器や化学兵器を使ったテロ行為というものはいつ起こるかわからないので、本書は医療従事者や警察・消防関係者には必携の書としてお勧めしたい。
化学兵器・生物兵器に関して漠然とした知識を持っている人へ
化学兵器・生物兵器に用いられることの多い化学物質・細菌および毒素について、
化学的かつ医学的な知識を提供している。著者は医者として、産業中毒にあった
患者の治療にあたってきた経験の持ち主である。
化学兵器と生物兵器それぞれの実践使用の歴史や研究の経緯などを踏まえたうえ
で、各化学物質・細菌および毒素の化学的な特徴に踏み込んでいる。扱われている
のは、サリンやマスタードガス、炭疽菌、天然痘など。これらの化学物質・細菌および
毒素の一般的な特徴、兵器としての使われ方、それを吸入もしくは感染した場合の
症状、診断方法、予防・汚染除去・治療方法について、詳細にまとめられている。
ただ、兵器としての有用性などは、軍事学の視点から見ると必ずしも頷けないとこ
ろがある。ここでは、化学兵器・生物兵器の殺傷力に注目がいくあまり、それが通
常兵器に比べてほとんど用いられることがない理由を明確に説明できていない。
そして、それはオウム真理教の事件以来、一度も大規模な化学兵器・生物兵器を
用いたテロが起きていない理由についても同様である。
もっとも、これらの問題は本書の果たすべき役割を超えるものであり、別の本で補
う事柄であろう。本書は構成もすっきりしており、化学・医学の専門用語が羅列さ
れていながらも読みやすい。各化学兵器・生物兵器の効果はあやふやな知識を持
ってしまいがちであるが、ここではよく整理されてあることが評価されるべきだろう。
兵器の解説を良くまとています
本書には、生物・化学兵器開発の歴史的背景や、その運用(実は運用困難を示唆)、化学兵器や生物兵器の種類を主に解説しています。現代の生物兵器(細菌)、化学兵器(毒ガス)は、五感による検知は不可能かつ危険で、体に触れた瞬間には手遅れになっている可能性が高いと云う事です。防御には10ページが費やされていますが、庶民に有用な具体的な方法・手順が書いていません。そんなものは存在しないからです。防御や治療に関しては、『じほう社 化学・生物兵器概論 A.T.Tu著』で詳しく述べられいてますが、やはり我々庶民が日常生活レベルで十分備え得る手段を書いた記事は在りません。不幸にして半径10Km圏内の死亡率90%以上の物質が散布される事態に陥ったとき、何とか"とっさの判断"で死亡率を1%でも下げるべく解説しようと試みたのでしょう・・・と善意の解釈として結ぶ事にします。





