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韓国大統領列伝―権力者の栄華と転落 (中公新書)

韓国大統領列伝―権力者の栄華と転落 (中公新書)
By 池 東旭

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  • 発売日: 2002-07
  • 版型: 新書
  • 257 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
独立以来八人を数える韓国大統領のうち、一人は暗殺され、三人は任期途中で下野、二人は退任後、逮捕された。反日親米の国づくりを進めたものの、民衆の支持を失い亡命した李承晩、独裁統治で高度経済成長を達成したが、酒宴の最中、ナンバー2に暗殺された朴正煕…。クーデタ、逮捕、断罪、特赦、亡命など転変きわまりない浮沈を重ねた歴代大統領の生い立ちから、権力掌握のプロセス、その挫折までを活写する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
池 東旭
1937年、韓国慶尚北道大邱に生まれる。58年、『韓国日報』入社。外報、経済部記者、海外巡回特派員を経て、経済部長。81年、『週刊韓日ビジネス』創刊。現在、日韓両国で国際問題、韓国経済などの分野で多彩な評論を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

現代韓国を知るための一冊。4
韓国政治史は大統領史と言い切っても
過言ではない。
国際政治を背景に、大統領制というシステムから
韓国政治、国民の行く先は決まってきた。
それはノ・ムヒョンになった今も否定できない事実である。
そういう訳で韓国を知るにはまず大統領を知る必要がある。
そこで貴重になる一冊。
ただし大統領についての評価は月日が経つに

つれ、様々な評価が出ている。
朴正熙の近年の再評価はその一例である。
この一冊は一意見としながら、他の
様々な評価を聞いていく必要が出てくるだろう。

紀伝体によるコンパクトな韓国史入門5
韓国の歴史を大統領の列伝によって構成した一冊である。
大統領でありながら「列伝」であるところにまず強烈な皮肉を感じるが、それ以上に、中身も各大統領に対する突き放した、言いようによってはたいへんシニカルな記述から成っている。これは決して本書の欠点ではない。「各大統領、あるいは韓国史そのものに対して、私たちはどう距離をとって眺めていけばいいか」という問題を考えるための一つの物差しになってくれるからだ。

(主に韓国をめぐるそうした問題については、木村幹の著作が参考になる。)

ともあれ、教科書的ではない形で韓国の歴史を読むのには読みやすくて便利な“使える”本だと思う。

ただ、韓国人名や地名に振られたルビがところどころ微妙なのが気になるところ。

一国の政治体質は歴史的所産を無視し得ない4
日本同様に西側体制に属する韓国。
一党独裁の共産主義国家=北朝鮮とは異なる国と漠然と思っていたが、一国の政治的体質は歴史的・民族的な所産を抜きにしては考えられないことを改めて考えさせられた。

歴代大統領に共通するのは、三権の独立を大統領の尊厳より下と見なし専制君主として振舞おうとうする姿である(例えば二代目尹シ普善は「大統領が旅行する場合、特別列車を準備させ、総理以下全閣僚が送迎するよう指示した」)。政党が繰り返す離合は理念ではなく、個々人の人間関係や好悪に律束される。そして政権が変われば前政権につならる人間は権力の座から引きずり降ろされ、たちどころに批難・逮捕される。これはかつては党争に負けると害は九族に及んだという朝鮮半島国家の伝統を思い出さずにいられない。

大統領達の権力闘争の歴史は、日本や欧米、そして中国とも異なり、むしろ北朝鮮や李氏朝鮮の権力闘争に近い、という印象を強く受ける。一言でいえば、韓国では大統領が変わることは、易姓革命を意味する。彼らは一代限りの絶対権力者であり、代が変われば容赦なく断罪され、過去の歴史として処理されるのである。