カラスの早起き、スズメの寝坊―文化鳥類学のおもしろさ (新潮選書)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #190245 / 本
- 発売日: 2002-07
- 版型: 単行本
- 238 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
愛すべき個性派ぞろい! まるで人間社会のような、鳥たちの愉快な日常生活。
モズ、カラス、スズメ、フクロウ、ウ、オオタカ……様々な環境に適応して高度に進化した鳥たちは、苛酷な状況を生き抜くためにみごとな知恵を発揮する。感情表現豊かなその生態は、知れば知るほど、人の姿を連想させる。文化人類学ならぬ、「文化鳥類学」の視点から、鳥たちの社会を、いきいきと描くネイチャー・エッセイ。
内容(「BOOK」データベースより)
モズ、カラス、スズメ、フクロウ、ウ、オオタカ、ヤマシギ、オオミズナギドリ…さまざまな環境に適応して高度に進化した鳥たちは、苛酷な状況を生き抜くためにみごとな知恵を発揮する。感情表現豊かなその生態は、知れば知るほど、人の姿を連想させる。文化人類学ならぬ、「文化鳥類学」の視点から、鳥たちの社会を、いきいきと描くネイチャー・エッセイ。
内容(「MARC」データベースより)
様々な環境に適応して高度に進化した鳥たちは、苛酷な状況を生き抜くために見事な知恵を発揮する。感情表現豊かなその生態は、知れば知るほど人間の姿を連想させる。鳥たちの社会を生き生きと描くネイチャー・エッセイ。
カスタマーレビュー
探鳥とバードウォッチング
鳥インフルザの予防と称して何十万羽の無辜のニワトリを殺戮、人間の仇敵としてインフルエンザの悪役にカラスを仕立て虐殺する人間の姿を見ると、愛鳥運動とか自然保護運動の手前勝手さが垣間見えてくる。愛護、愛護と騒いでいる丹頂鶴や白鳥の中に鳥インフルエンザの兆候が見られたら、これまた遠慮会釈なく、無辜の丹頂鶴、白鳥も虐殺するのだろう。恐ろしい話である。著者は「まえがき」の中で、「現在、自然や野生との共生がしきりに言われるが、その実態は人間の側のかなり勝手な恣意による片(偏)利共生が多い。つまり人間だけが利益を得て、自然や野生の利益を省みない。だから野生は衰退するばかりである。今までの彼らに対する「横暴」を反省すれば、今は人間の側から彼らに対して譲らなければならない慎みや謙虚さが必要なのではないか」と述べている。日本野鳥の会の創立者、中西梧堂さんに師事した著者らしい言葉である。日本鳥類保護連盟の「あなたの愛鳥度テスト」を紹介している。小鳥のヒナをヘビが襲っているのを目撃したときあなたは①キャッと言って逃げる。②ヘビを叩き殺す、③ヘビを捕らえて遠くへ持って行って放す。④何もしない。4つの設問のうち正解はどれかという話である。大抵の人は③を正解とするが、鳥類保護連盟の正解は④で、その理由は、ヘビにはヘビの「余儀なさ」があって鳥のヒナを襲うので、それを排除したならば、ヘビの生活が成り立たなくなってしまうからだと言う。尤もな正解であるが、現実にヒナが青大将に襲われ泣き叫ぶシジュウカラの姿をみると、矢張り②、③の行動をとってしまう。また鳥インフルエンザの蔓延を恐れ、ニワトリを殺戮するのは、人間には、人間の「余儀なさ」とは考えたくない。もと(財)山階鳥類研究所資料室長の博識一杯の楽しい野鳥エッセー集である。
興味本位で読める
一言で言ってしまえば、「鳥にまつわる楽しい雑学書」である。もともと総合研究開発機構の月刊誌『NIRA』に1985年から連載されたエッセー。
著者は日本野鳥の会の機関誌『野鳥』の編集長、山科鳥類研究書資料室長などを歴任した、筋金入りのバードウォッチャーで、日本野鳥の会には発足当初から関わっていたらしい。その長年の経験を生かして書かれたのが本書。モズの夫婦のつくられ方とか、アオバズクの鳴き声は真似しやすいこととか、興味本位で簡単に読めるような軽い話が多い。一編一編は面白いのだが、全体としての統合性には欠ける。著者本人が認めているように、ひと時代前のバードウォッチャーなのであり、鳥を観察すること自体を楽しむレベルに留まってしまっているのである。バードウォッチャーになるのはどういう人かとか、現代の人と鳥との関わりとか、そういうところにも踏み込んで欲しかった。特に物足りないのは、野生の鳥を保護していくという観点である。著者には、人間によって生息地が開発されたり、都市化が進んだとしても強い鳥は生き残り、弱い鳥は減少していくのだという感覚があるようだ。現在では、それですまない問題になっていると思うのだが、どうだろう。やはり古いバードウォッチャーということなのか。





