商品の詳細
鎖 (新潮ミステリー倶楽部)

鎖 (新潮ミステリー倶楽部)
By 乃南 アサ

価格:

この商品は、このストアからは購入できません。
クリックしてAmazonでの購入オプションを見る


16 新品/中古商品価格 ¥ 1

おすすめ度:

商品の詳細

  • Amazon.co.jp ランキング: #91318 / 本
  • 発売日: 2000-10
  • 版型: 単行本
  • 549 ページ

エディターレビュー

Amazon.co.jp
   1996年の直木賞受賞作『凍える牙』、2作目の『花散る頃の殺人』に続く、音道貴子シリーズ第3弾。男性中心の警察組織で働くバツイチ女性刑事の仕事とプライベートを描いた本シリーズは、人物の心理描写、特に、女性の心の機微を巧みに表現する乃南アサならではの作品群である。

   霊感占い師ら4人の惨殺死体が発見された。捜査本部に加わった警視庁機動捜査隊・音道貴子刑事は、捜査一課の男性刑事と組んで捜査を開始。しかし、ペアとなった彼は出世志向が強いうえ、公私の区別もつかない愚か者だった。そんな男と組んだばかりに、音道は単独で行動する羽目になり、結果、犯人捜索中に誘拐・監禁されてしまう。

   物語中盤から音道の監禁場面と警察の救出作戦が交互につづられ、鬼気迫る緊張感が伝わってくる本書は、550ページもの大作にもかかわらず一気に読める。シリーズを知らない読者にも十分に楽しめる作品であろう。また、シリーズ愛読者にとっては、おなじみの女性蔑視甚だしい中年刑事・滝沢が、今回は、行方不明となった音道を救うために奔走する点が興味深い。犯人と警察との交渉場面で一部非現実的な記述がありはするものの、ドメスティック・バイオレンスなどの女性問題、昔ながらの聞き込み捜査とUシステム等の最先端技術を混在させた警察捜査など、現代日本社会に寄り添った描写が、リアルさを追求した良質の長編サスペンスにしているといえよう。(冷水修子)

内容(「BOOK」データベースより)
誰も描かなかったブラインド・スポット―孤絶の空間を舞台に、音道貴子の刑事人生は最大の危機に突入した。ここは一体どこなのか。犯人グループの次の一手は何なのか。たった一人で敵と対峙する彼女の脳裏を、期待と絶望が交錯する。このデッドロックをくぐり抜ける手段が果して存在するのか。『凍える牙』に続く久々の書下し大作。

内容(「MARC」データベースより)
ここは一体どこなのか。犯人グループの次の一手は何なのか。たった一人で敵と対峙する刑事・音道貴子の脳裏を期待と絶望が交錯する。このデッドロックをくぐり抜ける手段は存在するのか-。「凍える牙」続編。


カスタマーレビュー

音道貴子が再び登場5
直木賞受賞作『凍える牙』を読んで音道貴子(警視庁機動捜査隊の女性刑事。独身。けど離婚歴あり)のファンになった方も多いはず。この本は、『凍える牙』、『花散る頃の殺人』に続く音道貴子刑事シリーズの第3弾です。 今回の作品は『凍える牙』以上に読みこだえがあります。本書でも、警察という男性社会にいる女性という視点が色濃く出ている気がします。

今回の事件は、占い師殺人から音道の監禁にまで発展していきますが、監禁されている音道とそれを救おうとする刑事たちのドラマが交互に展開されています。また、いつもの乃南作品らしい心理描写が生きています。

まだ、音道シリーズを読んでない方は、文庫化された『凍える牙』をお読みになってからのほうがいいと思います。そのほうが滝沢刑事(音道シリーズにはお馴染み)との関係がよくわかって良いと思います。

追いつめられて5
「凍える牙」「花散るころの殺人」に続く音道貴子シリーズ第3弾。
常に、成長途上のヒロイン、貴子の心の葛藤がとてもせつない。

たびたび、文中に出てくる「(起こってしまったことは)なかったことにはできない」という彼女のせりふがじわりじわりと効いてくる。警察組織、という特殊な環境ではあるけれども、30代の女性が人生や自分自身に対して感じている頼りなさや、足下をすくわれる恐怖、そして、いつでもどんなことが起こるか解らない、それは他人の悪意や暴力という形で自分自身を襲ってくるかもしれない、という恐れ、様々なことに、共感できる。

警察組織にも慣れ、自分なりにポジションを確定したつもりでも、
「女であること」から逃れることはできない。
そのことを、今回、彼女は自分の組織の人間と、犯罪者達から教えられる。
とことんまで追いつめられ、自分自身の誇りを見失ったかと思えたとき

彼女が自分自身を取り戻したのは、、、

大部ですが、一気に読める、読まずにいられません。
彼女を放っておけないのです。
人間として、警察官として、彼女が迷い、苦しんでいる姿をすぐそばで見ているような気分にさせられます。
それは、彼女とかつてコンビを組んだあの「滝沢警部補」も同様のようです。

彼に対して、少女のような向こうっ気をだして、ついつい突っ張らずにいられない貴子の心理状態もおもしろいです。

検察官シリーズのケイ・スカーペッターとマリーン警部補の関係によく似ています。
恋人にはなれないし、友人ともいえない。
しかし、理解者ではある、彼の存在がこの本の世界の根底を支えているように思います。

凍える牙よりお薦め?!5
「凍える牙」も相当面白かったですが、本書は更に面白さがパワーアップ。 音道刑事と滝沢刑事のかなりひねくれた信頼関係の描き方が絶妙で、読み始めたら止まりません。 二人がどう再会して、最初にどんな会話を交わすのか・・・。 本書の前に「凍える牙」を読んでおくことは必須ですのでお忘れなく!