花の回廊―流転の海〈第5部〉
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商品の詳細
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- 発売日: 2007-07
- 版型: -
- 397 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
昭和32年、財産を失った松坂熊吾は、電気も水道も止められた大阪・船津橋のビルで、来る自動車社会を見据えた巨大モータープールの設立に奔走し、妻の房江は小料理屋の下働きで一家を支える。一方、小学生の伸仁は尼崎の貧しいアパートに住み、壮烈な人間ドラマの渦に巻き込まれていく。大河小説の最高峰「流転の海」シリーズ最新作!
内容(「BOOK」データベースより)
昭和32年、再び一文無しとなった松坂熊吾一家に親子三人で暮せる家はなく、小学生の伸仁は尼崎のアパートに住むことになった。その居住者は皆貧しく、本国が南北に分かたれた朝鮮の人々の世帯が半数を占めていた。伸仁はここで壮絶な人間ドラマの渦に巻き込まれていく。一方、熊吾は大規模な駐車場経営に乗り出す。一家に、新たな時代の波が押し寄せる。
カスタマーレビュー
待ち遠しかった第5編!
宮本輝の自伝的小説「流転の海」第5編。第4編「天の夜曲」は富山だった。
熊吾もだいぶ丸くなったと思ったら、また新しい事業を始め、失敗の予兆を残しつつ終わった。
案の定翌年の昭和32年、再び松坂熊吾一家は一文無しとなる。
10歳の伸仁(宮本輝)は尼崎のアパートに移る。周囲は貧しい朝鮮人が多かった。伸仁は戸惑い、ここでもさまざまなことを学んでいく。
実は実生活では、この頃かそのあとぐらいに、伸仁の母は創価学会に入会し、伸仁(宮本輝)はそれに激しく反抗したという。
しかし結局父熊吾が死に、宮本輝も熱心な学会員になる。
宮本自身、「私は創価学会思想を広めたくて作家になった」とまで言っている。
実際、彼の文学には「警句」がちりばめられている。「天の夜曲」などは、
父と子の会話の中に、読んでいて「なるほどなあ」とうなる言葉がたくさんあった。
「男は自分の自尊心よりも大切なものを大切なものを持って生きにゃあいけん」――とか。
誰かが、宮本輝の小説は「学会思想のプロパガンダだ」と言った。
確かにその通りだと思う。しかしそれでもいいのではないか。
私は創価学会は、正直嫌いだが、単純に教義だけを読むと、それなりに「良いこと」を言っている。
政治団体「公明党」とつながっていることがコトをややこしくしているのだ。
宗教色の強い小説がすべてNGなら、欧米の古典などはほとんど駄目と言うことになる。
思想色の強い小説が駄目なら、小林多喜二なども駄目になる。
文学は、読み手が冷静であれば「オルグ」はされないと思う。
それはともかく本書である。
第五編。自分たち以上に貧しい者、底辺にいる者への人としての接し方を伸仁は学ぶ。
やはりここでも警句はちりばめられる。
それにしてもこのライフワーク的長編は、いつ終わるのだろう。10編ぐらいまで続きそうな勢いだ。
小説に思想はつきものでしょ?
あとがきを読んで、驚きました。
このシリーズを執筆して、もう25年になるんですね。
学会云々と評されることについて一言。
私は関係者ではありませんが、
仮に、小説がプロパガンダであったとしても、
そこを非難することに疑問を感じます。
いつの時代も、思想が加わってこそ、小説は深みを増すのです。
ケータイ小説に代表されるような、薄い内容より、
思想が詰まった小説を大切に読んでいきたいですね。
伸仁の成長、熊吾のこれからが楽しみ♪
待ちに待った第5部。この作品では、熊吾は無一文だ。房江は毎日
いやな思いをしながら小料理屋で働いている。熊吾の妹タネに預け
られた伸仁は、そこに暮らす人たちの貧しさを肌で感じている。
貧しさは同じでも、生きていく方法は人さまざまだ。そういう人たちを
見ながら生活する伸仁は、たくましくそして心の優しい少年になって
いく。彼の成長を読み続けられるのはとてもうれしい。一方で、熊吾の
事業はどうなるのか?伸仁をとり巻く人たちのこれからは?気がかりな
こともたくさんある。第5部の終わり方は消化不良という感じだ。この
続きを当分読めないのはとても残念だし、体に悪い(笑)。作者に、
できるだけ早く第6部を書き上げてくれるように頼みたい。




