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煉獄の使徒〈上〉

煉獄の使徒〈上〉
By 馳 星周

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  • 発売日: 2009-05
  • 版型: 単行本
  • 513 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
悪徳刑事には美点があった。権力に群がる蟻どもを冷静沈着に操るスキル。しかし欠点もあった。その快楽に溺れること。教団は「白い通貨」を果てしなく産み権力者は威厳を繕いつつ美酒にひざまずいた。その酒は原罪の匂いがした。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
馳 星周
1965年、北海道生れ。1996年、『不夜城』で文字通り衝撃のデビューを飾り、吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。さらに第二作『鎮魂歌―不夜城2』は日本推理作家協会賞受賞作となる。1999年には『漂流街』で大藪春彦賞に輝き、不動のステータスを確立する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

馳氏の著作は初めて読んだのだが・・・5
 ドロドロしたイメージのある馳氏の著作。なのでしばらく敬遠していた。しかしながら題材がオウム真理教をベースにしたものだろうと感じたので、勇気をもって読んでみた。
 予想以上にドロドロしているが、ストーリーがおもしろいので、ドロドロ感が気にならない。実に上手くできていて、下巻ではさらにぶっ飛びそうな展開なのでワクワクしている。自分の無知を悟る。馳氏の著作をこれから読み進めていこうと感じた。本書は面白い!

おまけの3点3
馳星周、久々の超長編。読みではあるが、肝心の内容は今ひとつだった。先般起こった宗教団体のテロ事件を基礎に、その裏には政治家や公安警察の暗闘があった、と言う話。しかし、3つほど残念な点が。@あまりにも荒唐無稽な内容過ぎてリアリティを欠く点Aあの事件をかなり忠実になぞっているので展開がかなり読めてしまう点B「漂流街」や「夜光虫」とは違って意味で読後感が悪く、読んだあと徒労感が残る点。凄く取材や勉強をされたんだろうな、とは思うのですが、現実の事件の方が印象が大きいので、それを概ねなぞった展開に飽いてしまった。やはり馳氏は、「夜光虫」等のアンダーグラウンドのノワールを描く方が面白いと思うのだが。現在執筆中の「沈黙の森」に期待したい。

心が折れている時は避けて4
題名にひかれて初めて読んだ馳星周作品。文体はやはりエルロイ(の翻訳)の影響を強く感じさせますね。現実の事件に材を取っているところなど、「アメリカン・タブロイド」を想起させます。
本作の背景は、まさに一連の「オウム真理教事件」そのもの。登場人物もモデルがはっきり浮かびます。実際にあれだけの事件を起こしながら、地下鉄サリン事件を引き起こすまで警察による本格的な摘発がなかったことなど、政治家や汚職警官の庇護があったと考えてもおかしくないですから。単行本化が遅れたのもわかります。
登場人物が追い込まれて際限なく堕ちていく様は、殺人のリアルな描写も相俟って、読んでて息苦しくなるほどでした。おススメですが、精神が弱っている時は避けた方がよいかも。
アメリカン・タブロイド〈上〉 (文春文庫)

アメリカン・タブロイド〈下〉 (文春文庫)