マルテの手記 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #26449 / 本
- 発売日: 1953-06
- 版型: 文庫
- 302 ページ
カスタマーレビュー
風変わりな文学作品
風景を気軽な、内面の吐露、回想や雑感などが一見脈絡なくかかれている。
著者が伝えたいのは、人が生きる上で大切なこと。戻らなければならない原点なんだろうか。。。
普段は、あまりそのような原点を考えないことで気楽に生きている私が、ふと下を見るとそこには落とし穴だらけで、たまたま私は、足を踏み抜かなかっただけだということに気付かせられるような。。。
また、その恐怖こそ、私がもっとも身近に常によりそい生きているものの一つの現れで、しかも、私の人生上の問題解決の際、力の源泉となるものではないかと思わせる。
私は、この今も死につつある。しかし、死に向かって進んでいると自覚し、しっかりとその道を見定めることで、実は、もっとも生きている。
実は、それは疲れる生き方であるかもしれない。しかし、時に必要であり、崖ッぷちに瀕したときに、助けてくれる考え方を提供してくれるのではないだろうか。。。
さまざまな死をうたった書物
今の時代において死をどのように扱うか。
現代人は不器用に死に対峙する。
マルテの手記の中でリルケはさまざまな個体の死をうたうことで
今ではおとしめられてしまった死をそっと持ち上げ
死を生の中に包み込む。
「手記」であるからあらすじなく、とりとめのない話が並ぶが、
どれも死の影をもって生をうたっている。
それでいてけっして暗くなく、何かここちよい
開かれた気持ちにさせてくれる。
ぼくにはどこにも心の拠り所がありませんー現代の始まり。現代人の誕生。
近現代文学の名作『マルテの手記』
「世界」の全体性から分断され
「個」として漂泊する魂の独白。
文庫では、新潮、岩波、講談社と数種ある。
最も出版が新しい岩波の望月市恵訳は、
モダンで、ソリッドで、推進力と迫力がある。
定評あるのは新潮の大山定一訳。
都市の中を漂う詩人の心象を叙情的に表している。
巻末には15頁の訳者「あとがき」。
リルケの内側から『マルテの手記』の深さと意味を照らしだし
切実さが身に迫る。
「僕は二八歳だ。それだのに、
僕の二八年はほとんどからっぽなのだ・・
僕は詩も幾つか書いた。しかし年少にして詩を書くほど
およそ無意味なことはない。
詩はいつまでも根気よく待たねばならぬのだ。
人は一生かかって、しかもできれば七十年あるいは八十年かかって、
やっと最後にわずか十行の立派な詩が書けるだろう。
詩はほんとうは経験なのだ」





