復活〈下〉 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #30061 / 本
- 発売日: 2000
- 版型: 文庫
- 492 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
青年貴族ネフリュードフと薄幸の少女カチューシャの数奇な運命の中に人間精神の復活を描き出し、当時の社会を痛烈に批判した大作。
内容(「BOOK」データベースより)
シベリアへの長い道のりを、ネフリュードフはひたすらカチューシャを追って進む。彼の奔走は効を奏し、判決取り消しの特赦が下りるが、カチューシャは囚人隊で知り合った政治犯シモンソンとともにさらに遠い旅を続ける決意を固めていた。―帝政ロシアにおける裁判、教会、行政などの不合理を大胆に摘発し、権力の非人間的行為へ激しい抗議の叫びを浴びせる人間トルストイの力作。
カスタマーレビュー
ぜひ40代のネフリュードフの物語を読んでみたかった
舞台は1880年代の帝政ロシア。青年公爵ネフリュードフはある裁判の陪審員を務めるが、そこで被告として現れたのは自分がかつて捨てたカチューシャであった。彼女の人生の転落を自らの責任であると感じたネフリュードフは、財産も地位も捨てて彼女のシベリア徒刑に同行することになるのだが…。
30年もすれば革命によって瓦解する帝政末期、まさにロシアにおける富裕層と貧困層との埋めがたい溝は開きに開いている時代です。目にする社会のすべてが、矛盾や欺瞞に満ちたマガイものに映り、激しい自己嫌悪でまさに卒倒せんばかりのネフリュードフ。持てる者として生きてきた彼は、それまでの人生の針を大きく反対へと振り切る選択をします。
来し方のすべてを自己否定する苦渋の選択の中で、ネフリュードフは幾度もその選択に迷いを覚えます。書を読むことの喜びは、主人公とともに頭を抱え、惑い、悩むことの中にあります。その意味でこの「復活」はその迷える喜びを与えてくれる書といえます。
実は私はこの物語を高校時代に一度読んだことがあります。10代だった自分がかつてこの作品をどう感じたのか、もう記憶も定かではありません。機会があって四半世紀ぶりに再読してみたのですが、あのほろ苦い若さを失ってしまった40代に改めて読み直すと、ネフリュードフの献身的決意には若者特有の猪突猛進ともいえるやけどするほどの激しさがあり、気圧され、また時に鼻白む思いがします。彼の決意をじっくり受け止めるだけの力が私にはもうないような気がします。
訳者解説によればトルストイはこの物語の続編を企図していた節があるようです。さらに齢を重ねたネフリュードフの魂が、カチューシャとの一件以後、どのように変遷と放浪の日々を送ったのか。それを思うと、興味は尽きません。
単なる恋愛物語ではない
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カチューシャの恐怖は現代女性の男性に対する嫌悪感に等しい
「カチューシャかわいや♪」の歌がこの話と関係があるとは知らずに手に取って、一気に読んでしまいました。
彼女の美しさやプロポーションを見て、ただ女性を快楽の道具としてしか見ず、たえず好気の目を向け、時に手を出す男達、そういった、女性一般が感じて当然の嫌悪感、恐怖感を書いた作品というのは、珍しいと思います。
作中でカチューシャやマリヤが感じていた男性の性欲に対する嫌悪感は、そのまま、現代女性が男性を怖がったり、「キモイ」という時のあの絶望的な恐怖の感情を思い出させ、この小説で男性がカチューシャにまとわりつくたびに嫌悪感がひしひしと感じられました。
(セックスしたいという目をしてこちらを見る男性ほど醜悪なものはないですからね)
性的に放埒な『商品』がひしめいている現代への警鐘ではないでしょうか?そして、快楽を求めて精神を失っていく人々へも。
この作品が一世紀以上前?に書かれていたというものも予言的です。
気に入らない所はやはり聖書の言葉を並べたラストですが、トルストイの「クロイツェル・ソナタ」などからの、性欲をテーマにしてきた流れから考えるに『女性の美しさを楽しんではならない』『禁欲的であるべき』という流れになるのは自然でしょう。女性に読んでもらいたい本ですね。男性は読んでも反省しないでしょう。どうせ・・・





