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戦争と平和〈4〉 (新潮文庫)

戦争と平和〈4〉 (新潮文庫)
By トルストイ

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  • 発売日: 2000
  • 版型: 文庫
  • 657 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
ナポレオンのロシア侵攻を歴史背景に、十九世紀初頭の貴族社会と民衆のありさまを生き生きと写して世界文学の最高峰をなす名作。

内容(「BOOK」データベースより)
ナポレオンの大軍は、ロシアの大地を潰走してゆく。全編を通してトルストイは、歴史を作るものは一人の英雄ではなく、幾百万の民衆の生活にほかならないという歴史観を明らかにしてゆく。また、アレクサンドル一世から一従卒まで、全登場人物559人のすべてを、個性ゆたかに生き生きと描き出すことによって構成される本書は、世界文学の最高峰とよぶにふさわしいであろう。


カスタマーレビュー

小説自体は面白いが...4
他のレビュアーさんも指摘しているところだが、巻末の長ったらしいエピローグには辟易した。正直、何が言いたいのかよくわからないし、これほどのページを費やすほどの内容があるとも思えない。

小説自体は非常に面白い。登場人物が以上に多いという噂?で敬遠していたのだが、いざ読み出すと止まらない。人物の一人一人が非常に深いレベルで描きこんであるし、大叙事詩と言ってよい壮大なストーリーも素晴らしい。

それだけに最後の大論文は「あとがき」として読みたかった。これは小説の一部ではないだろう。せっかくの美しいエンディングを小説の最後と意識せずに冗長なエピローグ第二部に突入してしまったため、結果的に退屈な気持ちだけが残ってしまった。

まあ、今からトルストイに文句を言っても仕方ないが(笑)。これから読まれる方、ご注意を。

大叙事詩は小説で5
 トルストイの小説のなかでは、戦争と平和が第一であることは、ほとんどの人が認めるところであろう。どんな描写にも生き生きとした人生が伝わってくる。不思議としか言いようがない。この最後の巻は主人公ピエールのもっとも活躍する部分。壮大な物語の大詰めである。ここには、まだトルストイの人生肯定のもっとも偉大な模範が見られる。
 エピローグはトルストイの戦争観を語ったもので、人によっては退屈するかもしれない。
 この小説のもつ圧倒さは映画では、とても得られない。映画というものが長大な物語には向いていないことが如実に示される。ヘップバーンもロシアの戦闘シーンばかりのものも小説を読んだあとではとても見ていられない。大叙事詩は小説の独壇場である。

読んでる間はロシア。5
 ただタイトルに惹かれてこの本を手にした。同じ人間同士が、どうして殺し合い、罵倒しあわなければならないのか。互いに認め合うということは無理なのか。何がそうさせるのか。

 物語は19世紀初頭ロシアの貴族社会の描写から始まるが、誰が中心人物なのかわからず最初は戸惑った。しかし、気がつくと自分はまさしくその時代のロシアに取り囲まれていた。そしてその後は21世紀の日常と、19世紀初頭のロシアを行ったり来たり・・・。電車の中でナポレオンに謁見する士官を見守ったり、炬燵に入りながらも自分は戦場にいたりした。きっと、この作品を読もうとする大半の人が、これに近い状況になるのではないだろうか。
 

 多くの人が、戦争を実体験として持たない社会になりつつある。本で読むのと実情とでは大きく異なることは間違いないが、それでもこの作品は読む人に戦争がどのようなもので、それに巻き込まれる人(そしてそれを構成する人)がどのように変わっていくか、変えられていくのかを伝えてくれるものでもあるし、戦争の形は違っても現代の戦争にも見られるものが在るようにも感じた。特に、第4巻で人が生きていく上で大切なものとして描かれていることは、今も昔も、場所も隔てず、きっとなにも変わっていないと思う。
 若い人にも読んでもらいたい作品です。(難しいけど・・・。)