予告された殺人の記録 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #47812 / 本
- 発売日: 1997-11
- 版型: 文庫
- 158 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか?閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、哀しみと滑稽、郷愁をこめて録す、熟成の中篇。
カスタマーレビュー
熟成
本作は実際に起こった事件を元にして書かれた作品で、ガルシアマルケス特有の幻想的な雰囲気を織り交ぜた表現はあまり見られず、むしろ緻密に、よく練られたプロット、圧倒的な構成力の上に、綿密に慎重に文章を乗っけていき作り上げられたような印象を受ける。個人的には「百年の孤独」のように神話的世界が思いっきり爆発している作品の方が好みであるが、マルケス自身が本作を自分の最高傑作だと述べているように、民衆の心に潜む憎悪や差別感情を決して声高に表現するのではなく、巧みに描きだしたこの作品はさすがマルケスといった感じである。
読ませるっ!
同名の映画を先に見たが、原作はその何倍もパワーがある。ノーベル文学賞と聞くと私のような未熟者はつい身構えるが、これは敷居が低い。書き出しから引きこまれ、ページをめくるのももどかしく前のめり姿勢で一気に読んだ。むごたらしい殺人事件を扱いながら何やら滑稽極まりない筆致に、作者の人間観察のすごみを感じ、震えながらも笑わずにはいられない。テーマは深い深いところにあるのだろうが、まずは面白く読んでいいのでは。値段も安く、薄くて軽い。でも読み終わると「小説って・・すごい。面白い」と最高級の充実感を感じる1冊だ。
マルケスのミニマムな技法が堪能できる
とある村で婚礼儀式の翌朝に起きた殺人。それも、ほとんどの村中の人間がその殺人を事前に察知したものの、サンティアゴ・ナサールは惨殺されてしまったのだ。一つ一つの事実は現実離れしてないものの、偶然が絡み合った一連の出来事は無情にも最悪の事態を迎えてしまったのだ。その一つ一つの出来事の繋がりと背景が読み進める毎に解き解されて行くのだが、サンティアゴ・ナサールは本当に殺される必然があったかについては闇の中に。
小説の技法としては、マルケスお得意の幻想的というか神話的な雰囲気はいささか影を潜め、贅肉を落とした最小限の表現での描写になっていますので、話の筋もさることながら、表現の技法や構成の仕方も楽しめると思います。





