カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #16815 / 本
- 発売日: 1978-07
- オリジナル言語: ロシア語
- 版型: 文庫
- 667 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ドストエフスキー
1821‐1881。19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、’48年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。’61年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した
原 卓也
1930年東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。同大教授、学長を歴任。トルストイ、チェホフ、ドストエフスキー等の翻訳多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
とにかく面白かった
ドストエフスキーの最高傑作にして、集大成的作品。
カラマーゾフの3兄弟に人間の全てがあるとまで言われます。
世界文学屈指の傑作ということでためらう方もいるでしょうが、ミステリー小説的な楽しみもあるので素直に楽しめるはずです。
まあ、なんといっても食い入るように読んだのはプロとコントラの章、そしてその中でも特に大審問官ですね。作者に目の前で説き伏せられているような迫力を感じました。
まあそういった神の問題を別にしても、長兄ドミートリィの話などは大爆笑ですし、ギャグなどではなく、人間の誰もが持っているリアリティに笑かしてもらえます。
先ほども言ったミステリとしての面白さ、息を呑む審判のシーンなど、小説のあらゆる面白さが詰め込まれています。そして最後には感動が・・・。
長編小説なのにあっという間に読了してしまう面白さ。後悔はないはずです!!
人生のつっかえ棒
一冊だけ小説を選べと言われれば、おそらく多くの人が『カラマーゾフの兄弟』を選ぶだろうし、私自身もこれを選ぶ。故黒澤明が「ドストエフスキーは苦しんでいる人と一緒に苦しんでしまう、神のような資質を持っている」という趣旨のことを語っていた。また、「ドストエフスキーは人生のつっかえ棒になることを書いてくれている」とも。これはこの作家について語られた最良の言葉だし、本書を読めばそれがわかるだろう。人生に「失敗」などない、ということも教えられた。
初心者には『地下室の手記』もいいだろうが、若いうちに本書に挑戦してほしい。恋愛、哲学、宗教などあらゆる側面で指針を与えてくれる本だ。特に第一巻の「大審問官」などはすばらしい。難しいことを考えずに、推理小説として手にとってもいいだろう。
ただ、最新の新潮文庫版は活字を大きくしてかえって読みにくくしてしまったのが残念だ。古本屋で前の版を探した方がいいかもしれない。
ちなみに、(未完だと言われる)この小説の続編は、この本を読む一人一人の人生そのものにある、と言っておきたい。
この小説は呪いでできています。
ジャンル分けするなら、『カラマーゾフの兄弟』は推理小説になります。
親子、兄弟、病気、師弟、友人、恋人、商売相手・・・もはや呪いというべき強固なコンプレックスが網の目のように複雑にからみ合うなかで起こる事件。そのまっただ中で苦悩する主人公の姿は、誰にとっても他人事ではいられません。アレクセイは互いに憎しみあう家族の中で、どういう答えを出せるのか。小手先のトリックではなくこんがらがった人間の心理を解きほぐす、人生の謎解きです。
難解なはずなのに割とスラスラ読めるのは、登場人物が「いつかの自分」と重なって、どうしても先が気になってしまうからだと思います。最初読んだときは、あまりにも自分の家族とそっくりで(情熱的な長男、理知的な次男、宗教的な三男)、ドストエフスキーの人間観察の鋭さに舌を巻きました。
蛇足ながら、この作品に限らずロシア文学を読むときは人物の軽いメモをつくっておくことをお勧めします。同じ人物が本名、敬称、愛称など、何通りもの呼ばれ方をしますので。





