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生きる歓び (新潮文庫)

生きる歓び (新潮文庫)
By 保坂 和志

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  • Amazon.co.jp ランキング: #380232 / 本
  • 発売日: 2003-08
  • 版型: 文庫
  • 164 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
作家に拾われた瀕死の子猫は、いっしょうけんめい生き延びた。死のぎりぎりの瀬戸際で「生」に目覚めた捨て猫の命の輝きを、抑えた筆致でやさしく描いた「生きる歓び」。作家・田中小実昌への筆者の関わりと想いを綴った異色の追悼小説「小実昌さんのこと」。生の中の死を見つめ、死の中の生を感じ取る。世界を肯定するための、新しく困難な文学の試みが結晶した短編二作を収録。

内容(「MARC」データベースより)
作家に拾われた片目で瀕死の子猫は、一生懸命生き延びた。その、命の輝き-。生の中の死を見つめ、死のなかの生を描く2編を収録。『群像』『新潮』掲載。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
保坂 和志
1956(昭和31)年、山梨県生れ。早稲田大学政経学部卒。’90(平成2)年、「プレーンソング」でデビュー。’93年「草の上の朝食」で野間文芸新人賞、’95年には「この人の閾(いき)」で芥川賞を受賞。’97年、『季節の記憶』により平林たい子文学賞、谷崎潤一郎賞の両賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

あー4
保坂の良さは視点にある。俯瞰ではなく自分の生身の視線。だから目の前に猫がいる。小説批評という観点からある小説を語ろうとするとき、「猫は何々の象徴である」みたいな語り口になって、その語り口はやっぱりある種の規範にそったシステムの語り口、ここで言う「俯瞰」になる。保坂にとっての猫は、性欲の象徴でもないし安息の象徴でもない。その猫は目の前に存在する単なる猫だし、誰かにとっては大切な猫なのだ。にゃーん。

逆算しない道徳3
作者の主張がダイレクトに文章にされるのが保坂の小説の特徴。
「生きる歓び」なんて大上段に構えてて、陳腐でありきたりな道徳をちらつかされそうで嫌な感じで、保坂っぽくない題名の付け方。
でも内容は好感が持てる。「可愛い猫を拾う。可愛いから育てる。猫も必死で生きる。猫の必死な姿を見ながら、『生きることには前向きな力が働いているのだろう』とぼんやり思う。」というロジック。猫は「生きる歓び」を書くために逆算した存在ではなく、猫が可愛くて育ててる過程で「生きる歓び」に気付きそれを描いている印象。
いいね。

なぜだか、電車の中・バスの中で読むと心地いい。3
保坂さんの作品は私は机では読めません。でも、電車の中バスの中で読むと本当に心地よくて・・。確かに、なんでもないようなことなんだけど、知的な匂いがする・・・視点。そうかも!!視点って的確かも・・保坂さんの作品のお勧めポイントって保坂さんの視点かも。
机で読んでるときは、「だから何なの?」って思ってしまうんだ。よくもどうでもいいような日常をつらつらと・・・。で、だから何なの??って思ってしまう。でも、電車の中で読むと「フムフム・・・へぇ!」って思うの。まるで、自分がおしとやかになったような気分になって、保坂さんの日常を読んでます。保坂さんの本を読むときはなぜだか、絶対家ではなく、電車・バスで読んでます。集中して腰を落ち着かせて読むと退屈だけど、ゴトン・ゴトン揺られながら、退屈しのぎに読み出すと、本当に心地いい。本を読みながら、天使になったくらいの感覚です。おしとやか・・たおやか・・。自分がお嬢様になって知的なことをしてる・・っていうような気分のよさ。この本に関する感想じゃなくって私の保坂さんに対する感想になってしまってるけど、まさに「保坂の視点」は独特かも。星三つ・・。保坂さんの作品を悪く言う人はいないと思う。読めば、保坂さんを認めないわけにはいかなくなるから。でも、わかりやすく超いい!!絶対コレお勧め!!ってテンションじゃない。星三つ。これが実際読んだ読者がつける正直な星の数だと思う。じっくりと星三つ。味わいがある。みんなに絶対読んでって言えない。でも、また私は手にする保坂さんを・。それは断言できる。 私は30才ですでに大人なんだけど、もっと大人の人に触れたいからさ・・。腹を割って話してるわけじゃないんだけど、大人の意見に触れられる・・。そんな気がするからかな・・。こんな男に甘えたい