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未練―女刑事音道貴子 (新潮文庫)

未練―女刑事音道貴子 (新潮文庫)
By 乃南 アサ

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  • 発売日: 2005-01
  • 版型: 文庫
  • 332 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道…「聖夜」。監禁・猟奇殺人・幼児虐待など、人々の底知れぬ憎悪が音道を苛立たせる。はたして彼女は立ち直れるのか?好評の音道シリーズ短編集第二弾。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
乃南 アサ
1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

乃南アサは短編より長編向け?3
1996年の直木賞受賞作『凍える牙』、『花散る頃の殺人』、『鎖』に続く音道貴子シリーズの第4弾の短編集。
ただ、時系列的には『鎖』の前後に話がまたがる。このシリーズは短編(2,4作目)より長編(1,3作目)のほうがストーリー展開が面白く、中身も濃い。もしかしたら今後も、短編、長編の順にシリーズ化していくのかもしれないので心理的にも話を追っていくなら読み逃せない一冊ではある。

またまた音道隆子の短編集です。5
女刑事音道貴子シリーズの短編集です。
「鎖」の事件後と思われる作品などもあるので、設定としてはその前後なのでしょうか。
たいした事件もなく、むしろ音道貴子の日常に視点を当てた作品のほうがどちらかといえば多いのですが、これまでの作品を読んできたものとしては、すでに十分彼女に感情移入してしまっているので、それでも十分楽しめます。
つまり彼女というキャラクターが要するに好きなんでしょうね。
だから、出てくるだけでうれしい。そんな感じでしょうか。
特に印象に残った作品として、「聖夜までに」は、児童虐待の問題を扱った作品で、この短編集の中では、一番衝撃的な作品ではないでしょうか。正直、読んだ後の気分は良くないですが、子供をもつ親のみとしてはいろいろと考えさせられます。
古道具屋のタンスの中で、親子の死体が見つかるという事件は、犯人は、もう分かっているのに、結局、この短編集の中では、解決しないので、ややその点は中途半端な印象を受けました。

音道高子と島本刑事に乾杯4
人物描写の細やかさ、警察機構・内部事情のリアルさにはいつも脱帽します。
特に警察世界にかんしては詳しく書けば書くほど、つまらなくなるものですが、
乃南さんの場合は逆に興味をもってページをめくってしまう・・・ことになります。
凄い手腕だと思います。

この短編集は5作品からなっています。
どの作品もよくできています。
特に「聖夜まで」は手口の残忍さ、犯人の以外さ、そして、これは特筆すべきことですが、
虐待する側の心理描写のたくみさに驚きと衝撃をあたえます。
結末はいつまでも切ない余韻をあたえるものです。

追記:島本さんから目がはなせません!