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返事はいらない (新潮文庫)

返事はいらない (新潮文庫)
By 宮部 みゆき

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  • 発売日: 1994-12
  • 版型: 文庫
  • 284 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
失恋からコンピュータ犯罪の片棒を担ぐにいたる微妙な女性心理の動きを描く表題作。『火車』の原型ともいえる「裏切らないで」。切なくあたたかい「ドルシネアにようこそ」など6編を収録。日々の生活と幻想が交錯する東京。街と人の姿を鮮やかに描き、爽やかでハートウォーミングな読後感を残す。宮部みゆきワールドを確立し、その魅力の全てが凝縮された山本賞受賞前夜の作品集。


カスタマーレビュー

読者の期待を裏切らない短編集5
宮部氏の代表作としては「模倣犯」「火車」「理由」などの長編作があげられることが多いと思うが、実は短編の名手であり、短編集の方が宮部氏の「書きたいこと」がストレートにかかれているように感じている。そういう意味で、この短編集も読者の期待を裏切らない、6編の短編が収録されているが、なかでも作者自身の経験に基づくと言われる「ドルネシアにようこそ」は味わい深い。

宮部氏の質の高い短編集です4
宮部短編は2冊目でしたが、やはりうまいとしかいいようのない作品集。特に、速記経験者の宮部氏が経験と感動のストーリーを絡ませた「ドルシネアにようこそ」は特にいいいです。あと銀行のカード犯罪の話も面白かったです。宮本輝氏もそうですが、宮部氏も男性の視点・女性の視点で様々な文章をかける作家であると感心しました。やはり作家は多くの引き出しを持っていなくてはならないのでしょうね!

人情あふれる短編集4
6編からなる短編集です。いずれも推理小説というよりは人情話という感じの作品が並んでいます。個々の作品のタイトルはいずれも動詞を含むもので、何らかの感情の動きを示す言葉が使われているという共通点を持たせています。また、いずれの作品も東京という場所を強く意識させる書き方がされています。作者は東京の下町出身ですが、だからといって東京を人情あふれる場所として描くような陳腐なことはしません。逆に冷たいコンクリート・ジャングルとしてだけ描くわけでもありません。両者が交わったところに東京の特色があるということを彼女はよく認識していると、同じ東京人である私には感じられます。

やはり出色なのはタイトル作の『返事はいらない』でしょう。完璧に思えた犯罪計画が発覚してしまうきっかけが切ないです。『ドルネシアへようこそ』『裏切らないで』では、後に『火車』に結実するカード・ローンの問題が描かれています。