暗愚なる覇者〈下巻〉―小説・巨大生保 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #58745 / 本
- 発売日: 2009-03-28
- 版型: 文庫
- 490 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
現場は恐怖に縛られる―。経営陣の不興を買い、営業の最前線へと左遷された吉原は、苛酷なノルマに疲弊しきった現場の惨状に驚愕する。セールスレディたちに助けられ、支部長として実績は上げたが、従来の販売システムの限界を実感した吉原は、ある決意を秘めて行動に出た。危機に直面する巨大生保の暗部を徹底的に抉り出し、業界を震憾させた迫真の大長編。
カスタマーレビュー
一気に読み終えた
上巻を読み終えた時点でその先の展開が気になり、下巻を一日で読み終えた。テンポがよいので、 500 ページ弱と厚い文庫分にもかかわらず読み終えるのはあっという間だった。下巻もほどよい割合で情事が描画されていて、それが読みやすさを助けていた。
下巻へ読み進むときの関心は二つあった。一つは本書の視点になっている吉原が鈴木社長体制およびその取り巻きたちにどう立ち向かうのか。そして、もう一つは、本書の終わり方。このどちらの関心にもある程度の満足を与えてくれたのが、吉原から鈴木への意見書である。「...恐怖政治、強権政治によるダイナミズムの劣化、モチベーション、モラールの低下...」。意見書の内容は、吉原と同じような思いをもつビジネスマンの代弁であり、読んだ後になにかすっきりとしたすがすがしい思いがこみ上げてくる。
この意見書を読んで思い出したのが、上巻に登場する弔辞。著者は、弔辞や意見書などのフォーマルな文面で読者を惹きつける力があると感じた。たまにはこのようなビジネス小説を読むのも悪くないですね。
もう一工夫欲しい
上巻の迫力に比べ下巻は”巻き”に入った感が否めません、結末もなんだかすっきりしないし。金融腐食列島を始めとする高杉良の経済小説の焼き直しにしか見えないなー、残念ながら。もう少し登場人物の人となりに工夫して欲しい、全員一緒に見える。
相互会社から変換しない理由はよくわかった。なんと未だに大手生保のほとんどが相互会社のままで株式会社となっているのは大手では三井生命と大同生命ぐらいですし。
外資系が伸してくる訳だよ。
■読んで欲しい人
・保険契約社の人
・保険会社に勤める人
組織でどう生きるか?組織をどう考えるか?
巨大企業ではなくとも組織にいれば、
そこでどう生きるのか?自分がどのような役割を担っていくのかを考えるときがあるだろう。
今回はあらためてそれを考えさせられた。
自分一人の力ではトップの舵取りまでは変えさせられないが、
何かをしなければともがく主人公。
その組織を見限るのは簡単だが、思う気持ちがあるからこそ、
焦り、怒り、落胆し、とさまざまな感情をぐっとこらえる必要がある。
生保業界の有様も興味深かったが、
組織で生きるとはどういうことか?を考えさせられる作品。




