家守綺譚 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #35992 / 本
- 発売日: 2006-09
- 版型: 文庫
- 208 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多…本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。―綿貫征四郎の随筆「烏〓苺記(やぶがらしのき)」を巻末に収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
梨木 香歩
1959年(昭和34)年生れ。英国に留学、児童文学者のベティ・モーガン・ボーエンに師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
静謐な世界
読み始めてすぐに「これはヤバイ」と思った程、いい本に出会ってしまった。
本好きサイトでも絶賛されていたので早く読んでみたいと思っていましたが、
大勢の方が感想を述べている通り確かに心に染みる作品でした。続きを読むために
この本を手に取る時、自然と心が安まりました。家守綺譚に出てくる草や花という
ホームページがあったので、どんな植物かわかってすっきりしました。
見た目にも個性のある植物が多いですね。
最後のほうで征四郎が葡萄を食べない理由を語ったシーンが最高です。
これで作品が引き締まった感じがしました。
文庫にすると380円という安価ですが、読む価値は計りしれません。
最上の水彩文人画のような
亡くなった友人の家の家守をする主人公に、庭の前栽、里山の草木や動物たちが、懸想をし、悪戯をし、語りかけてきます。
一編ずつは数ページの短いものですが、それらは互いに関連し合い、大きな一幅の作品となっています。
身近な自然との交歓を、ほとんど散文詩のような文体で織りなしてゆくさまは、幻想的な水彩文人画を思わせます。
色彩はあくまでも淡く、それでいてまなざしはあくまでも瑞々しく、その上死者さえも活き活きと描かれています。
一編ずつ慈しむように手の中で転がして鑑賞したくなる作品です。
ほっとできる
駆け出しの物書きである綿貫征四郎は、学生時代亡くなった親友である高堂の家を管理することになる。
あるとき「庭のサルスベリがおまえに懸想している」という忠告と共に死んだはずの高堂がボートに乗ってやってきて……
季節折々の自然とそこに在る怪異をごく自然に描いてくれる短編集です。
短編、とは言ってもそれぞれの話が巧妙につながり、ところどころで接触しながら読ませてくれました。
高堂にからかわれながらも、常にまっすぐで素直な綿貫のキャラクターもよかったです。
個人的には「ふきのとう」から登場する小鬼がかわいくて好きだったのと、サルスベリが健気な一方、ときたま人間らしい艶かしさや嫉妬を見せるのが魅力的でした。





