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冤罪 (新潮文庫)

冤罪 (新潮文庫)
By 藤沢 周平

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  • 発売日: 1982-09
  • 版型: 文庫
  • 426 ページ

カスタマーレビュー

ベスト1短編あります5
全9編の収録作品中、最も気に入っているのが「臍曲がり新左」。
個人的には藤沢周平全作品でもベスト5に入ります。
その偏屈さで周囲から煙たがられるロートルが実は…という、時代劇お約束の主人公が図らずも巻き込まれた御家騒動の顛末ですが、どんなテーマでもどこか一抹の暗さを纏う藤沢作品の中では、異色の明るさと痛快さ。
的確で容赦ない人物描写に笑い、迫力の立ち回り場面に唸り、主人公が時折漏らす心情にホロッとしつつ、藤沢流の端正な文章と無理無駄ムラのない短編小説のお手本のような構成の巧さに酔いましょう。

ところで、これ、どこかで映像化してもらえないでしょうかね?
主人公・新左衛門に緒形拳、その娘に清水美砂、隣の息子に阿部寛、が理想のキャスティングなんですが。

短編集の中で一番好き5
表題作も良かったのですが、中でも「臍曲がり新左」が最高でした。登場人物はどれも素晴らしく、読みながら思わずにやりとしてしまうストーリーです。藤沢周平作品はもの悲しいけれど一筋の光がある、という薄暗い作風が多いだけに、「にやり」としたのは初めてに近いかもしれません。面白いです。藤沢周平作品の短編集は数多く読みましたが、読後時を経ても、ストーリーとタイトルを一番鮮明に記憶し、語れるのはずばりこれです。ちなみに長編では、私は蝉しぐれと三屋清左衛門残日録が好みです。

初期の短編集5
藤沢周平の初期の短編集である。
証拠人
唆す
潮田伝五郎置文
密夫の顔
夜の城
臍曲がり新左
一顆の瓜
十四人目の男
冤罪
を所収している。
すべて武家ものであり、どちらかというとストーリーテリングに
軸足が置かれた短編が多い。
その分、藤沢周平ファンには、藤沢作品独特の余韻に浸れないものが多いかもしれない。
しかし、それぞれの物語は魅力的であり、
潮田伝五郎置文などは何度読んでもその切なさが伝わってくる。


藤沢作品に関しては、中年が読むものというイメージがあるが、
本当に読むべき世代は中年ではなく、
高校生世代であるとおもう。
多感な時期に藤沢作品に触れることは、
きっと後の人生の大きな財産になるはずである。
好きな作家は藤沢周平という高校生って
すごいと思うけどなぁ。
そういえば、おととしの灘校の文化祭で
蝉しぐれの感想を書いている図書部員がいたなぁ。