忠臣蔵 元禄十五年の反逆 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #134171 / 本
- 発売日: 1992-12
- 版型: 文庫
- 473 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
あまりにも巧妙なドラマ構造をもつ日本人の劇『忠臣蔵』。史実と虚構の狭間で熟成された情念の物語には見落とされていた事実がありすぎた。若き劇作家が『忠臣蔵』の〈そもそもの形〉を探り始めた時、見えてきた不吉な文脈とは?物語の謎の核心に迫るにつれ、彼の身にも危険が…。討ち入りのプロットに巧みに仕組まれた〈将軍誅伐〉の符牒を明かす、最も明晰な忠臣蔵ミステリー。
カスタマーレビュー
あっと驚く赤穂事件の真実
忠臣蔵のイメージが根本から覆る。しかも、きちんと納得できる。 主人公の命が狙われる云々は、少々添え物くさいが、文句なしに面白い。
忠臣蔵の謎を追い求めた作品として
鋭い観点から歴史を考察する井沢氏。
ただミステリー小説はあまり得意でないのかも。しかしながら、この際それは無視して下さい。
忠臣蔵の謎を追いかける主人公、事件の犯人はともかくとして、忠臣蔵事件の井沢氏の推測には、なるほどと納得くがいく筈です。
歴史的事件である忠臣蔵のミステリーを、主人公と供に推理していく楽しさ、そんなものが本書には溢れてます。
歴史好きな方には絶対にお薦めです。
「仇」は無けれど討ち入った大石
日本人が大好きな、「忠臣蔵」であり「大石内蔵助」である。
怨霊史観を駆使する気鋭の井沢元彦が、小説の形をとってその仇討ちについての「驚愕の事実」を解き明かした作品である。
ここではめずらしく怨霊史観を用いず、「仮名手本忠臣蔵」を解体し、「事件についての事実」から切り離す作業から始めて(ここが非常に長いのだが)、史料から推定される「浅野内匠頭の健康状態」と「他の事件との比較による本事件についての幕府の裁定の正否」について解説していく。
結論として、「将軍綱吉は、生母の名誉な日を汚した浅野にいたく立腹し、腹立ちまぎれに理性的な判断をせず過重な罰を下し、それが大石らの【不当な裁き】への恨みを買った」のが「仇討ち」であった、としている。
浅野の健康状態についても、その食事や睡眠などの生理的行動から推し量るあたり、斬新であるし、おもしろい。
「メシをたらふく食ったうえお代わりを要求した」とか、「死ななければならないのに落ち着き過ぎている」とか、それが必ずしも「乱心」の証と言えるかどうか、難しいところである。井沢はさらに、「イジメの事実などなかった」ことを解き明かしたうえで、「イジメられていないのに切りかかるというのは乱心でしかない」としている。得意の「逆説」がここでも活躍。
この本を読んで最も驚くべきは、大石という人が「殿をいじめた相手」でない、と知っていながら「仇があるふりをして」討ち入った、というところである。井沢説によるなら、途中までは、「乱心」を強調してお家復興運動を続けていたが、あきらめて「乱心」を引っ込め正当な「仇討ち」にすることにしたのだ。
吉良にしてみれば、ほんとうに災難であり、大石は極悪人ということになる。井沢説が正しければ、こんな大それたことをした大石の動機は「将軍綱吉に対するケジメ」だったのである。…これが大石をはじめ当時の武士の「行動論理」だったということになる。驚きだ。




