着物をめぐる物語 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #295335 / 本
- 発売日: 2000-09
- 版型: 文庫
- 259 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
華やかな歌舞伎座の楽屋に、藤娘の衣裳を着て現れる女形の幽霊。唐子の着物をほめてくれた混血の美青年が戦時中にたどった運命。夫と息子に先立たれた老女が黙々と織る越後上布。男に翻弄されたホステスが遺した大島。老境を迎えた辰巳芸者の着物への執念。畳紙に包まれ密やかに時を刻んでいた着物が、繙かれ鮮やかに語り始める…。縦糸と横糸のあやなす、美しく残酷な11の物語。
内容(「MARC」データベースより)
夫に、そして息子に先立たれ、雪深い里で黙々と機を織る老女の幸せとは。歌舞伎座に現れた「藤娘」の幽霊の思いとは。作る者、着る者の人生が織り込まれる着物。時に哀しく、時に数奇な、着物をめぐる色とりどりの物語11編。
カスタマーレビュー
上手い!
もう筆が乗りに乗っています。
着物の話をいろいろな人物が語る話です。
銀座のバアのマダムの話。
華族だった女性の物語。
戦前の下町の裕福な家の娘が語る姉の着物道楽。
歌舞伎の裏方さんの話す、大部屋俳優達の着物への執念etc。
話す言葉がいかにもそれらしく描かれ、その姿さえ髣髴として浮かび上がってきそうです。
わけても白眉は実在の人物である甲斐庄楠音氏をモデルにした話でした。
世界的な監督溝口健二の映画の時代考証と衣装担当となり、自分では永遠に着ることの出来ない美しい着物を女優を着せ替え人形の代わりにして楽しむ。
そんな禍々しいとも言える話が、終戦後の京都の因習的な撮影所の姿にマッチして非常に美しくも悲しい話になっています。
そして総ての話が語り終わられたとき、読者は作中人物達の着物への執念に慄然とするとともに、一種の爽快感すら感じてしまうのです。
水と油みたいに
着物の知識や独特の雰囲気と物語の部分が見事に融合していません。
それで???とつっこみたくなるようなお話ばかり。
着物をめぐれていない、けれどかすかな雰囲気は出そうとされている
ような気がするので星ふたつにしました。
着物の知識をおもしろおかしく読みたいなら同じ著者の「着物の悦び」
のほうをおすすめします。
きもの、おんな、しゅうねん。
着物に関わる職業のひとの話をあつめた短編集。
着るひと、織るひと、着せるひと。
やわらかものの着物の、ひやっとした肌触りに似た、どこか不気味で湿ったものがたり。
なにかの話で糸を紡いでいた娘が指先からするすると糸になり、とうとう全身が糸に変化してしまったという話をよんだ覚えがあるけれど、そうしてできた糸からできた着物のよう。
切ったら血が滲みそう。
どれひとつとってもカタルシスのない、先の暗い話ばかり。
短編集だからひとつくらいは楽しい良い話も、と思いながら読み進みましたが、最後まで良い話はなし。
体調の良いとき、気力に余裕があるときに読むのをお勧めします。
各話の扉の着物の写真、頁の左端に差し込まれる帯止めの写真は素敵。
同著者の「着物の悦び―きもの七転び八起き」を読んだ方は、「ひょっとしてこの話の主人公は、あの老舗の女主人がモデル?」なんて楽しみ方もできそう。





