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すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫)

すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫)
By 松田 公太

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  • Amazon.co.jp ランキング: #2632 / 本
  • 発売日: 2005-03
  • 版型: 文庫
  • 306 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
27歳で起業を志し大手銀行を退職した青年は、体当たりの交渉でスペシャルティコーヒーの日本での販売権を得た。銀座に待望の1号店を開業した後は、店内に寝袋を持ち込み泊まり込みで大奮闘。ビジネスにかける夢と情熱は、コーヒーチェーンを全国規模にまで大成長させた。金なし、コネなし、普通のサラリーマンだった男になぜできたのか?感動のタリーズコーヒージャパン起業物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
松田 公太
1968(昭和43)年12月3日、母の故郷宮城県生れ、東京育ち。’73年から父親の転勤でアフリカのセネガル国、’79年から米国マサチューセッツ州で過ごす。’86年帰国し、筑波大学国際関係学類に入学。’90(平成2)年三和銀行入行。’96年起業を志し退行。’97年8月タリーズコーヒー1号店を銀座にオープン。’98年5月タリーズコーヒージャパン株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2001年7月ナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)に株式を上場。’02年8月持株会社体制へ移行。フードエックス・グローブ株式会社に商号変更(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

ケレン味のなさに好感5
 面白い本だったにもかかわらず、読み終えるまでには思いのほか時間がかかってしまった。それは、途中、胸を打たれたり考え込まされたりで、しょっちゅう立ち止まってしまったからだ。
 藤田晋社長の『渋谷ではたらく社長の告白』はとても面白かった。
 ただ、ストーリーテリングの巧さが勝ちすぎていたかな・・・、本書を読み終えた今はつい、そう思ってしまう
 松田公太社長には、藤田社長のような巧みな投球術はないかもしれない。しかし、そのかわり重い球質の直球が読者の胸元をつぎつぎ容赦なくえぐっていく。松田社長の人生に対する姿勢や人間への愛情が惜しみなく伝わってくる感動の一冊だ。
 個人的には銀行員時代のエピソードや、賄賂を請求された話なども面白かったのだが、起業に興味のある人には、大手企業を差し置いてタリーズと契約を結ぶまでの話や、出店にまつわる苦労の話、個性豊かなフェローたちの話、そしてタリーズ起業前に営んでいた貿易業の話などが参考になるのではないだろうか。

人間味あふれる一冊5
人間味のあふれる本だった。ベンチャー→株式上場というパターンを考えると、著者(つまりタリーズの創業者)は野心あふれる人、もしくは仕事のみにまい進し、人間味にかける人のようにも思える。また本の内容も、「起業に関するアイディアが詰まっている」と考えがちだ。しかしこの本を読むと、著者がいかに人間味のあふれる人間で、彼のビジネスの基本にはつねに「人間」があることがしみじみと分かる。

たとえば著者はタリーズ創業前、および創業して一番忙しい時期に弟と母親とを失う。どちらのケースも、著者の目から見た現在の医療の問題を抉り出しており、読んでいただけの私も義憤を強く感じた。

また好感をもてるのは、「自分のところで働いた人間が、たとえ自分のところを辞めても、タリーズで習ったことを生かしてほかで元気でやっているのを知ると嬉しい」と書いていることだ。一般的な企業であれば「あんなに教育したのに辞められちゃって。。。」とぼやくところだが、非常に人間的に喜んでいる著者を知ると、読んでていて嬉しくなってしまう。ビジネスのネタ云々も十分に参考になったが、私自身は彼の人間的な部分の方がよほど勉強になった。人間味あふれる、面白い一冊だった。

素敵な本に出合えた喜び5
文庫本になったことだし安いから買ってみようかな-。軽い気持ちで購入したが、あまりの面白さに一気に読み終えた。そして読後に後悔する。なんでこれまでこの本を読まなかったんだ、と。

この本を手にする前「渋谷ではたらく社長の告白」(藤田晋著)、「史上最短で東証二部に上場する方法」(野尻佳孝著)を読んでいた。いずれも興味深く楽しく読めたのだが、当著はその二冊を上回る面白さだ。この面白さはどこにあるのか?「コーヒー」という極めて庶民的な飲み物を提供する会社の創業史だからだと考察する。コーヒーにかける並々ならぬ愛情、そして苦労。経営が軌道に乗るまでの苦労の中には、読者が賢く生き抜くためのヒントが散りばめられている。

著者は楽天の三木谷氏やライブドアの堀江氏のような華やかさはない。時流に乗ったIT長者でもない。そのうえ知名度も低い(笑)。しかしこの本を読み終えた瞬間、ほかの誰よりも松田社長を好きになることでしょう。