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パプリカ (新潮文庫)

パプリカ (新潮文庫)
By 筒井 康隆

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  • 発売日: 2002-10
  • 版型: 文庫
  • 483 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する。

内容(「MARC」データベースより)
彼女のコードネームはパプリカ。美貌の天才サイコセラピスト。そしてもうひとつの顔は、男たちの夢にダイヴする夢探偵。不可知の領域、潜在意識の混沌である夢の世界を取り上げ、精神の深淵に迫る禁断の長篇小説。*

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
筒井 康隆
1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。’60年、弟3人とSF同人誌「NULL」を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が「宝石」に転載される。’65年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、’92年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。’97年、パゾリーニ賞受賞。’96年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

映画化してほしいけど、まあ無理よね・・・4
おもろい。おもろすぎる。

筒井康隆の作品は難解だったり、実験的すぎたり、スラップスティックが濃すぎたりで胃もたれするときがあるけど(まあそれでもおもしろいけど)、エンターテイメントをやらせればこんなの簡単に作れるんだぜ、ていうのを見せ付けられました。確かに登場人物のなかに筒井作品のなかでパターン化された性格が多く見られたり(パプリカの理想的すぎる美しさとか)、ストーリーの緻密さも「ん?」てとこもあったりするけど・・・
そんなことを忘れさせる表現力の豊かさ、テンション。緻密な前半から、後半部分になるにつれどんどん暴走していきます。ただし今回は、物語の構造を、わかりやすいエンターテイメント性ももったままで。バーテンが不動明王になったりするのは笑える。意味が分からんけど。

ぜひぜひ後半は、酒を喰らい前後不覚になりながら読んで欲しいです。そうすればあなたも、グリフォンになれるかも・・・

ついつい読んじゃう4
『七瀬ふたたび』を彷彿させるようなストーリー展開。
次の展開を知りたくて、読むスピードがついつい速くなってしまいます。
毒は、そんなに無いけれど、ついついまた読みたくなる一冊。

夢で逢えたら・・・5
スティーブン・キングばりに、作品が映像化されたら出たがることで有名な(?)作家、
筒井康隆の『(3年3ヶ月の)断筆宣言』前の最後の作品です。
SF作家としても高名な作者の、勢い溢れるSF冒険活劇といった感じでしょうか。
主人公のパプリカは、精神的に病んでいる人の夢の中に入って、病みの根源を探り、
治療していく『夢探偵』。
人の外面である現実の世界からだけでは、どうしても治せない部分を、内面に潜り込んで
治そうというワケです。
ただでさえ不安定な人の、不安定極まりない『夢』の中へ行くワケですから、
飲み込まれてしまう可能性もあり、非常に危険な仕事でもあります。
で、この夢の世界へ行くには、特別な機械が必要なんですが、この機械を巡り、
とある組織内で内紛が起きてしまいます。
その内紛が、『夢の世界』と『現実の世界』を混乱させ、未曾有の危機に陥れるのです。
蠱惑的で天真爛漫で、時に母性的なパプリカの文字通り『万人に愛される』キャラクターと、
幻想的で悪魔的、耽美的な『夢の世界』の支配者との対決は、ページをめくる速度を落とさせません。
結局『夢』とは、自分が一番見せたくない部分や、自分の弱い部分、自分の根源的な部分だというのが、
この作品で再発見でき、自分の『トロゥマ(トラウマ)』や『アニマ』とは、どんなものなのか内面を
覗いてみたくなります。(その時は是非、パプリカと一緒に)
SFが苦手な人でも娯楽作として楽しめる1冊です。