悪霊―松永弾正久秀 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #225430 / 本
- 発売日: 1989-06
- 版型: 文庫
- 665 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
時は戦国、幻術使い果心居士に導かれてその非情な人格を形成した少年赤丸は、貧困放浪の幼少時代から強奪、放火、殺人と残虐の限りをつくす。長じて彼は、畿内掌握の野望に燃え、無類の権謀術数を発揮して主君三好長慶を自在にあやつり、ついには将軍足利義輝をも弑して実力大名にのしあがった。乱世が生んだ下剋上の武将松永弾正久秀の悪の生涯を描く会心の長編。
カスタマーレビュー
悪漢小説
奸雄とも悪人とも評せられる松永久秀の生涯を描いた作品。
久秀の生い立ちや三好家に仕えた詳しい経緯を示すような史料が無いことから、
作品の前半はよく言えば想像力豊かに、悪く言えば好き勝手に、後の久秀の人格を形成する少年時代をやや伝奇調に描いています。
なんでもありの乱世という時代ということで、無法者による強盗、殺戮、強姦だけでなく権力者や果ては聖職者の腐敗といった場面が続き、
露骨な性描写の連続に次ぐ連続で、読んでいて次第に辟易としてくる気もしました。
しかし、後半からは久秀が仕える三好長慶、その弟の三好好賢・十河一存・安宅冬康といった兄弟との結び付きや裏切り、
そして三好長慶の勢力が磐石になった後には、暗殺を重ねて久秀がのし上がる過程を楽しめます。
さらに終盤では剣豪将軍の異名を持つ足利義輝の最期の、死に花を咲かせる無双っぷりも描かれていておすすめです。
綺麗すぎる戦国時代に飽いた方は手に取る機会があれば
この、策謀渦巻く戦国早期の畿内と極悪人を描いた作品を読んでみてはいかがでしょうか。
かと言って、あまりどっぷり浸かり過ぎるのも危ないような、主人公同様に妖しい魅力を備えた作品です。




