国盗り物語〈第3巻〉織田信長〈前編〉 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #51968 / 本
- 発売日: 1971-12
- 版型: 文庫
- 534 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
美濃を征服した斉藤道三は義理の子義竜の反乱に倒れたが、自らの天下統一の夢を女婿織田信長に託していた。今川義元を奇襲して鋭鋒を示した信長は、義父道三の仇を打つべく、賢臣木下藤吉郎、竹中半兵衛の智略を得て美濃を攻略した。上洛を志す信長はさらに畿内制覇の準備工作を進めてゆく…。信長の革命的戦術と人間操縦、その強烈な野性を、智将明智光秀を配して描く怒涛編。
カスタマーレビュー
本能寺の謎
陽と陰、幸運と不運、革新と保守、未来と過去・・・。対照的すぎる2人の性格は戦国の嵐の中で思わぬ展開をとげていきます。足利幕府再興を目指し、その尊敬できない人柄を不服としながらも義昭を擁立し名をあげようとする明智光秀。道三に憧れ、美濃を引き継ぎながら、困難な戦の一つ一つを、その強運に導かれ、根気よく精力的に立ち動く織田信長。
信長みたいに自信に溢れ、自らの価値観で破壊と創造をすることができたらどんなに楽しいだろう。その欲の強さや、直情的な行動は子どものように純粋で、どんなに残虐でも憎めない。
一方、過去とのしがらみを裁てない中で、物事の機微を感じ取るあまり悩みまくる光秀はとても人間的で身近。そのもろく弱い部分は誰の心にもあるし、時々励ましに似た気持ちで読んだ。
3-4巻を通じ、クライマックスに向けての布石がそこここにちりばめられ、まるで見てきたかのように自然に納得できる...一体なぜ、それが起きたのか。
教科書では理解できない、人間の心が創り出す「歴史」を体感できます。
明智光秀に光を与えた作品
明智光秀は、長い間主君殺しという汚名に甘んじていました。しかし、光秀というのは、足利義昭に目をかけられ、信長との取次ぎ役を果たし、信長から信用されて最初に城持ち大名になった武将です。これまで、あまり正当な評価を与えられていなかったように思います。司馬遼太郎は、明智光秀という武将を正当に評価し、織田信長と織田軍団の魅力を描きます。信長に負けないほどの力量を持った光秀が最後に信長を討ちます。司馬史観は、信長は時勢であったと言います。日本の歴史を一気に近世にまでもたらしたのは織田信長という英雄によるものです。この革命的な思想家に対し、保守的な武将が明智光秀であったように思います。こういう視点をもつことで、戦国から天下統一に向かった信長の時代が鮮やかに描き出されています。本当に、素晴らしい作品です。後半は信長を描いていますが、前半では、義理の父にあたる斎藤道三を描き戦国という時代を対照的に描いています。こういう作品にめぐり合えることは、喜び以外の何者でもありません。
天下統一という夢
斉藤道三が惚れた人物は2人います。1人は尾張の織田信長。もう1人は明智光秀です。道三に愛されたこの2人はご存知の通り、歴史的に有名な「本能寺の変」に最終的には至ります。光秀は、美濃(現在の岐阜県)で、斉藤道三からわが子のように可愛がれ、秀才で、優等生として周りから噂され育ちます。正反対に、信長は、うつけ者として、何を考えているかわからないという周りの評判でした。この2人、共に道三から大変に愛された2人ですが、周りの評判、モノの好みなど、全くと言って正反対です。また、光秀は道三から信長のことを聞いていて、噂だけで嫌な奴だという印象をもっていたようです。(信長は家来にするまで、光秀のことはまったく知りませんでした。)考え方や価値観が正反対の2人が歴史の手に導かれるようにめぐりあい、天下統一の旅に出て、その夢をかなえる寸前で、感情的なもつれによって、夢が夢として終わってしまう。この本は、天下統一という夢へと命をかけた男2人の人生が描かれており、歴史のめぐり合わせという面白さ、また恐ろしさが十分に詰まった物語だと思います。





