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無関係な死・時の崖 (新潮文庫)

無関係な死・時の崖 (新潮文庫)
By 安部 公房

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  • 発売日: 1974-05
  • 版型: 文庫
  • 332 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
自分の部屋に見ず知らずの死体を発見した男が、死体を消そうとして逆に死体に追いつめられてゆく『無関係な死』、試合中のボクサーの意識の流れを、映画的手法で作品化した『時の崖』、ほかに『誘惑者』『使者』『透視図法』『なわ』『人魚伝』など。常に前衛的主題と取り組み、未知の小説世界を構築せんとする著者が、長編「砂の女」「他人の顔」と並行して書き上げた野心作10編を収録する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
安部 公房
1924‐1993。東京生れ。東大医学部卒。1951(昭和26)年、「壁」で芥川賞受賞。’62年発表の『砂の女』が読売文学賞、フランスの最優秀外国文学賞を受けた他、戯曲「友達」の谷崎潤一郎賞、『緑色のストッキング』の読売文学賞等、受賞多数。’73年より演劇集団「安部公房スタジオ」結成、独自の演劇活動を展開。’77年には米国芸術科学アカデミー名誉会員に推され、海外での評価も極めて高く、急逝が惜しまれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

これを買いなさい!5
この短編集は安部公房が一番脂が乗っていたときに書かれた作品が中心になっている。であるから、無視していい作品は一つもない。特に注目すべきは『人魚伝」である。この作品はおそらく安部公房のキャリアにおける最高傑作のひとつではないだろうか? 短編なので注目されてはいないだろうが、作品のクオリティに関しては『砂の女』や『燃えつきた地図』のレベルに位置している。ホラー小説としても充分通用するし(というか、この作品を読んでしまうと大半のホラー小説がまがい物に見えてくる)、残酷な童話としても通用する。
しかし、安部公房といい三島由紀夫といい、あとほぼ同年代の遠藤周作もそうなんだけど、この世代は凄いな。曲者の実力者ばかりで今じゃ考えられませんねぇ。

無限大の一場面物(無関係な死)4
安部氏のものでは読みやすいのではないかという短編集。表題作でもある無関係な死の場面は主人公の部屋のみです。そこに横たわる見覚えのない死体をどうするか、その状況をどう回避するか、についての主人公の内面の葛藤がごく論理的に描かれています。自分に落ち度はないのだから正直に行動すればよいところを、どうにかその状況と無関係になりたいがためにどつぼに嵌まっていく人間の滑稽さを絶妙に表しています。物事を証明することの難しさ、そして物事の真相の見えにくさ、を実感させられる小説です。

安部公房4
実験的、夢幻的な手法が巧妙な安部公房氏の作品群です
全く身に覚えのない他人の死体が部屋に置き去りにされていて
主人公が四苦八苦するという『無関係な死』などの短編作品が
収められていますが、
一番お勧めなのは『人魚伝』主人が緑の人魚をみつけ好きになってしまう
ことから話が展開します。
彼の好きになった人魚の食料は・・・・!!

その奇抜なストーリー展開な読むものを圧倒させます