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白い巨塔〈第3巻〉 (新潮文庫)

白い巨塔〈第3巻〉 (新潮文庫)
By 山崎 豊子

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  • 発売日: 2002-11
  • 版型: 文庫
  • 377 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
財前が手術をした噴門癌の患者は、財前が外遊中に死亡。死因に疑問を抱き、手術後に一度も患者を診察しなかった財前の不誠実な態度に怒った遺族は、裁判に訴える。そして、術前・術後に親身になって症状や死因の究明にあたってくれた第一内科助教授の里見に原告側証人になってくれるよう依頼する。里見は、それを受けることで学内の立場が危うくなることも省みず、証人台に立つ。


カスタマーレビュー

ハマります5
国立大学の教授選のすさまじさを描いた第2巻から一転、教授となってからの財前五郎が驕りと過信から医療裁判の場に立たされ苦渋の戦いを強いられる。

教授選のあざとさが生々しく描かれる第一部では、かんじんの財前は操り人形に近く、周囲の医師らのドロドロした欲望のほうが目立つ感じだった。

だがいざ教授となった財前は、ヤな奴っぷりを大発揮して、もう読むだけで「感じワル~」というのがアリアリなのである。
里見助教授の真摯な姿、そして大河内教授の正義感が日本の医療界の良心として心に残る。
3巻まで来ると、寝食を忘れて読みふけってしまいます。オススメ!

白い巨塔(3)3
財前と里見はきわめて対象的な人物像として現れているけれど、財前の中には常に里見が、里見の中にも常に財前がいる。2人は誰もが意識的にも、無意識的にも持っている1人の人間の姿を描いているように思う。それは医師という立場に限ったことではない。安易に財前は悪で、里見が善という結論で片付けられない「もやもや」が、この小説のもっとも「おいしい」部分である気がする。2人はお互いを認めきることもなく、否定しきることもできない立場を終始保持する。作品中で説明的に描写されている「同じ病理学教室で学んだ仲だから」という部分は、山崎豊子さんの照れ隠しであるような気がした。(4)へ

情か理か5
第三巻は、医事裁判を描く。医師に何を求め、大学医学部に何を求めるかを問うているように思う。里見の情か、医学の理かの戦いとも思える。読む度に、里見側が、別世界にいるように思うのは、情が乏しくなっている世相の現れだろうか。