華麗なる一族〈下〉 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #36252 / 本
- 発売日: 1970-05
- 版型: 文庫
- 423 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
万俵大介は、大同銀行の専務と結託して、鉄平の阪神特殊鋼が不渡手形を出し、倒産へと追いやらされるさ中、上位の大同銀行との合併をはかる。鉄平は、大同銀行の頭取を出し抜いた専務と父親大介の関係を知るに及び、丹波篠山で猟銃自殺をとげる。帝国ホテルで挙行された新銀行披露パーティの舞台裏では、新たな銀行再編成がはじまっていた―。聖域「銀行」に挑戦した熾烈な人間ドラマ。
カスタマーレビュー
凄い
シリーズ最終巻の本書は、群をぬいてドラマティックで、それまで筆者が読者に対して周到に布石してきたエピソードや情報が繋がっていき、ようやく壮大な一つの形を現し始める。
平凡極まりない人生を歩み、閨閥はおろか大企業や権力者のどろどろとした裏工作や根回しとは無縁な私は、万俵家の一挙手一投足を丹念にえぐる筆者の文章に対して、他人の庭を、特に権力者の庭を覗き見るような不謹慎な興奮があり、一気に読み進めてしまった。
しかし、いかに大企業を切り盛りする権力者であろうと、人間の情があり、過ちがあるさまには、気持ちを強く揺さぶられた。後半部の目を覆いたくなるような惨事においては涙が止まらなかった。私は善の人間たちに強く感情移入したが、最後は憐れな悪の末路に、ざまあみろ、とは言えないそら哀しさを感じた。
万俵家の人々はなるほどその資材と権威にいたって私とはかけ離れた存在だが、どの人物にも共鳴すべき「人間らしさ」があるように思える。その人間らしさはあたたかく美しいこともあるが、時に愚かで汚く、残忍だ。でもそれは裸の人間で、現実に限りなく近いのではないだろうか。
赤裸々な人間の姿を描き出している本書。心して手に取るべき傑作である。
鎮魂歌-彼は家族を救えたのか?
長かったこの物語もついに読了。ここまでのめり込んだ小説は久々で、登場人物に思い入れを持ちすぎ、虚構の作品とは思えなくなってしまった。
純粋な人間は去り、天下を夢見た男はさらに大きなものに飲み込まれようとしている。
愛を欲した女は彷徨い出てゆく。
脱力感をも誘う崩壊の結末の中で、心を取り戻した銀平としきたりから解き放たれた二子のすがすがしさに救われました。
大介が仕掛けた我が子をも切り捨てる経済戦争は、結局は政界、役人の餌食でしかなくこの世の暗部をあからさまにしている。
現代にも通じる日本の政財界の裏側に仰天した作品でした。
志半ばに逝った、純粋な企業家に合掌!
色褪せない
経営者としての価値観の持ち方、銀行と事業会社の処し方、危機管理の在り方など、描かれているドラマは、今日でも色褪せない。白い巨塔と同様に、是非再度ドラマ化してほしい。





