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黄金旅風 (小学館文庫)

黄金旅風 (小学館文庫)
By 飯嶋 和一

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  • 発売日: 2008-02-06
  • 版型: 文庫
  • 604 ページ

エディターレビュー

出版社 / 著者からの内容紹介
歴史小説の巨人・飯嶋和一の文庫最新刊!

江戸寛永年間、栄華を誇った海外貿易都市・長崎に二人の大馬鹿者が生まれた。「金屋町の放蕩息子」「平戸町の悪童」と並び称されたこの二人こそ、後に史上最大の朱印船貿易家と呼ばれた末次平左衛門と、その親友、内町火消組惣頭・平尾才介だった。代官であった平左衛門の父・末次平蔵の死をきっかけに、新たな内外の脅威が長崎を襲い始める。そのとき、卓越した政治感覚と強靱な正義感を持つかつての「大馬鹿者」二人が立ち上がった。

内容(「BOOK」データベースより)
江戸寛永年間、栄華を誇った海外貿易都市・長崎に、二人の大馬鹿者が生まれた。「金屋町の放蕩息子」「平戸町の悪童」と並び称されたこの二人こそ、のちに史上最大の朱印船貿易家と呼ばれた末次平左衛門(二代目末次平蔵)とその親友、内町火消組頭・平尾才介である。卓越した外交政治感覚と骨太の正義感で内外の脅威から長崎を守護し、人々に希望を与え続けた傑物たちの生涯を、三年の歳月をかけて、壮大なスケールで描いた熱き奔流のような一千枚!「飯嶋和一にハズレなし」と賞される歴史小説の巨人が描いた、一級の娯楽巨編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
飯嶋 和一
1952年、山形県生まれ。1983年、『プロミスト・ランド』で小説現代新人賞受賞。88年、『汝ふたたび故郷へ帰れず』で文藝賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

西海の目映い海と、その影。5
著者の作品はこれが初読でしたが、ぎっしり文字の詰まったページと本の厚みにも関わらず、読み手を一気に引き込んで逃がさない文章の引力ともいうべき力を、久々に強く感じることができました。
鎖国直前の息苦しさの中、最後の輝きを放つ長崎、その水面下では権力者の思惑にまみれた切支舟狩りが行われている。登場人物の末路も様々。しかしタイトルにもあるように、この本は金色の光、希望の物語だと思います。故郷西海の、目映い夕景を思い出しました。

やはり飯嶋和一はすごかった!5
私の年間の読書量は150〜200冊ですので結構な読書家だと自負しています。そんな私が「まだかまだか!?」と常に新刊を首を伸ばし手ぐすねひいて待ち望んでいる作家は飯嶋和一と中村隆資のふたりくらいのものです。私の飯嶋和一に対する評価は「超々寡作なれども作品はどれも一級品」です。特に「雷電本紀」と「始祖鳥記」は衝撃的作品であり、私の読書歴の中でも最高評価に分類されます。さて本書「黄金旅風」は「雷電」、「始祖鳥」に続いて書かれた作品です。4年前の刊行直後一読し「雷電」、「始祖鳥」に比べると「一寸パワー不足、二番煎じ、尻切れトンボかなぁ」と感じ、必ずしも彼の作品としては高い評価を与えませんでした。つい最近、近々「黄金」の続編にあたる(らしい)「出星前夜」が刊行されるという広告が出た為、改めて「黄金」を再読してみました。…いやはやめちゃくちゃ面白かった。大変な筆力です。決して平易な文章、内容ではないのですが、いつまでも読んでいたい読書の楽しみにたゆたっていたいと思いゆっくり時間を掛けて読みつつも、いつの間にか時を忘れ我を忘れ気が付くと分厚い本を読み終えていました。こういう作品、作家はそう多くありません。…しかし、4〜5年毎に作品を発表しただけでその印税で生活できるのかなぁ(しかも残念なことに彼の作品は一般大衆受けしてミリオンセラーになるようなものではありません)と余計な心配をしてしまうのですが、もう少し筆まめになってもっと印税を稼ぎ、末永く傑作を世に送り出し続けていただきたいと望むばかりです。飯嶋和一さん宜しくお願いします!

読むの大変だけど、面白過ぎ。5
 傑作しかない作家と書いていた人がいましたが、まさにそのとおりです。日本にも外洋に出て行った大航海時代があったのかと知り、胸が躍りました。司馬遼太郎の「菜の花の沖」と読み比べると面白いと思います。著者の他の作品と共通するのは、自身の仕事を通し、社会を見つめて問題意識を感じ、時の権力者の考えに相容れぬものだったとしても、少しでも理想に近付くよう行動する、骨太の人達が描かれていることではないでしょうか。閉塞感を感じる日常の中で、元気をもらった気がします。史実を拾い上げ、丹念に調べて、創造を膨らませて作られる物語には、圧倒的な力を感じました。