14階段ー検証新潟少女9年2ヶ月監禁事件ー
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #178424 / 本
- 発売日: 2006-04-01
- 版型: 単行本
- 218 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
事件の真相に迫る渾身のルポルタージュ
第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞した本作品は、2000年1月に発覚した「新潟少女監禁事件」の真相にはじめて迫ったルポルタージュである。引きこもり男が当時9歳だった少女を9年2ヶ月という長期にわたって監禁しつづけた前代未聞の事件は、同居していながら監禁に気づかなかったという母親についても様々な関心を呼んだ。著者は彼女を徹底的に追い続け、取材に成功する。母はなぜ、犯人と少女のいた2階につながる「14階段」を上ることができなかったのか。そして、男はなぜ、少女を部屋に閉じこめたのか。新進気鋭のノンフィクション・ライターが、ついに事件の謎を解き明かす。
内容(「BOOK」データベースより)
私はその階段を上ってあの男の「王国」へ踏み込んだ。当時27歳の引きこもり男が9歳の少女を9年2ヶ月にわたって部屋に監禁した前代未聞の猟奇事件。追跡3年、ノンフィクション界の新鋭が犯人の家で遂に突き止めた「真相」とは。小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作。
内容(「MARC」データベースより)
当時27歳の引きこもり男が、9歳の少女を9年2ケ月にわたって部屋に監禁した前代未聞の猟奇事件「新潟少女監禁事件」。追跡3年、ノンフィクション界の新鋭が、犯人の家で遂に突き止めた真相とは…。
カスタマーレビュー
どっちなの?
事件の異様さに惹かれ怖いもの見たさで一気に読みました。最初の感想は第一報を報じるラジオを聴き速攻で現場に飛んだ当時色物記者だった著者の「人間」としての浅ましさや偽善者の衣を纏った変態野次馬っぽい興味趣向に感じて、私は女の子として「・・熱血漢なイイ人ぶってるけど、こんな奇異な変態事件に異常な執着心を見せ、保護された被害者の女性をも「食い物」にしようと病院をウロウロして警察に厳重注意されながら尚追い回し、最後には被害者の親父さんの憎悪に満ちた視線を浴びせられ自分が恥ずかしくなるまで「あわよくばスクープ!」と狙ってたのを文中で正直に告白してるくだりは好感がもてましたが、その後、取材を一旦離れ、「ハメ撮りマニア雑誌の記者」転身ってのが、コイツも相当キモイんだけど!犯人は記すまでもなく、それより一体、コイツは「何」を思って「女性」「性犯罪」を追ってたの?!あからさまな「変態趣向じゃないの?!」と一気に不快感が芽生え、ゾッとしました。あとがきの「犯人が後数年で出てきて被害者の女性に接触しなければイイが・・」みたいな事をいってるけど、この発言事体、女の子からしたら「余計に怖がらせて不安をあおるPTSDを誘う発言だと思いました。熱心に事件を追いながらも自分は安全圏の中で興味本位に書き立てる何処までも「ブラウン管の向こうの出来事」扱いした内容デス。
ノンフィクションに値しない
感動したり、引き込まれたりするノンフィクションには共通点があるように思う:著者が問題に正直に向き合っている点、そしてその向き合っている著者の人間性が『澄んでいること』。…ノンフィクションには最終的には、著者のキャパ、感性が反映されるのではないかと思う。
そういう意味において、本書には不快感を抱いた。この事件を扱うには、人間としてあまりに未熟で視野が狭いのではないか。おそらくフィクションや週刊誌の記事などには向いているのかもしれないが……。現実の人間ドラマと向き合うには、未熟としかいいようがない。それゆえ、取材対象に向かう姿勢、話の掘り下げ方に、むしょうに腹が立った。著者の傲慢な自己主張があちこちに散りばめられている。
もっとも分析の未熟さを感じたのは本書のラスト。少女への性犯罪に再犯が多いのは、日本の犯罪者の人権に対する姿勢が甘い、それではこの犯人の母親と変わらないではないかと批判している。その批判を展開する著者自身、まずは自分の足元を見るべきなのでは?と感じた。著者は仕事と称して、どのような情報を社会に流してきたのだろうか。著者はフライデーを辞めた後、風俗雑誌でハメ撮りや記事執筆をしているとある。それだけ、加害者の母や社会を糾弾する“正義の味方”としてはどうよ? と正直思った。自分が流してきたセックス・風俗情報は、性犯罪への抑止力になるものだったのか? 自分は女の裸を商品として売り出している現実に、この著者はなんらかの矛盾、責任の一端を感じないのだろうか?
一階に降りられなかった少女と二階に上がれなかった母
「9年2ヶ月の間、一階に降りることを許されなかった少女」と「二十年間、二階に上がることを許されなかった母」の間を隔てる「14階段」。
この事件に僕が人一倍興味を抱くのは、犯人の佐藤宣行と同世代(1962年生まれ)ってのがある。ちなみに、宮崎勤も上祐史浩も1962年、宅間守は1963年。1961年には林真須美がいるし、1960年には一柳展也がいる。猟奇的な事件が起こるたびにとても他人事とは思えない。1960年代前半生まれ、その昔“新人類”って言われた世代には、きっと「何か」あるんじゃないだろうか。
だから、本書もとても興味深く手に取った。でも、はっきり言って、当時、新聞、雑誌、テレビで掴んだ事件の輪郭以上の発見がこの本にはない。もちろん、少ない情報を頼りに、不可解なものに整合性をつけようとすることは愚かなことだ。この本には、結論なんか求めていない、もう少し手がかりがほしかった。なぜ、9年2ヶ月もの間、人を拘束する奴がいて、拘束される少女がいて、そのことをまるで知らない母がいるのかってことの、手がかり。
それはそうと、この本、誰かちゃんと校正してる?「地元の工業高校を卒業してからは、一切働くことなく現在に至っている」って表記があり、たった2ページあとには「高校を卒業した宣行は、地元企業に就職するも、わずか三ヶ月で退職」ってある。「一切」なのか「わずか三ヶ月」なのか、整理して書くのが基本じゃないのか?
この著者の対象へのスタンスも気になる。「やはり、すべてはこの弱き母が悪いのだろうか。我が子に対して「与える」「従う」「そっとする」という安易な道ばかり選んで、闘うことを避けてきた彼女が」ってあるけど、その弱き母からすべてを引き出そうとし、本人へのアプローチをわりとあっさり放棄してしまってるのはどうなのよ?“安易な道ばかり選んで”るのは著者のような気がしてならない。





