リアル 9 (ヤングジャンプコミックス)
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商品の詳細
- 発売日: 2009-11-26
- 発売日: 2009-11-26
- 版型: コミック
- 216 ページ
カスタマーレビュー
一難去ってまた一難
高橋の入院する病棟に新しく入ってきたのは、プロレスラーの白鳥。
肉体的“強者”であったはずの彼もリハビリにおいては自分よりまだ
下にいることを目の当たりにし、つかの間の精神の安息を手に入れ
た高橋であったが、“ある事実”をきっかけに、彼の心は再び深い奈
落へ突き落とされることとなる…。
人は生まれた時から社会に組み込まれていて、社会に組み込まれ
ている以上他人と比べられ、自分でもそれを比べてしまう運命にある。
だからこそ他人を目にすることによって生まれる、彼らへの優越感と劣
等感。
そのうす気味悪くてジメジメした感情は、桜木や流川といった超人的
なバスケットマンの住まう世界では描けない、また一つの「リアル」だ。
本作が主に扱うのは今のところ身体的な障害ではあるけれども、この
“自分を他人と比較する病”への罹患に、健常も障害も大差はない。
それほどまでにそれは、自意識をもった人間にとって根が深い業みた
いなもんだ。
その他人との差異を多様性という「武器」ととるか、動かしがたい冷徹
な「宿命」ととるか。それはこの巻での野宮と高橋のスタイルの違いと
も合わさるところだろうけれど、それはあくまで「気の持ちよう」(=主観)
の問題であって、でもその「気の持ちよう」こそがその人唯一のREAL
(=現実)であったりする。
そうなんだよ。社会ってのはこちらが望んでもないのにいつのまにか立
たされるリングを用意する。でもそんな不可避なマッチメイクであっても、
せめてドローには持ち込みたい。
それが、この巻を読み終えて思うこと。
負けるな。
初めはただただ嫌な奴としか思えなかった高橋。何で前に進もうとしないのか、憤りすら感じていた。その時はまさか自分も難病を発症し、制限された生活送るようになるとは思っていなかった。約三年前、何で自分が?何でなんだ、何で…その時の自分はまさに高橋と同じだった。高橋の叫びが自分のリアルになった時、涙が止まらなくなった。そしてやっと自分を受け入れられるようになった頃に出た9巻。また涙が出た。勝たなくていい、負けるな。物語は現実と比べ限られたきれいな場面を取り上げて描いてあるが、だからこそストレートにリアルを感じる。次巻にも期待したい。
ある程度歳をとると
大体のことは経験し、見聞し、激しく心をゆさぶられることはなくなってくるのです。
だから余計にかもしれません。
この本に出てくる言葉には、心を震われます。
それはまさに、リアルから生まれる言葉だから、に他ならないんだろうと思います。
少年たちがメインの話ですが、大人にこそ読んでほしい。
閉じて忘れていた心に、誰もが気付くはず。
これはあなたのお話です。





