シーボルトの眼―出島絵師 川原慶賀
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #136869 / 本
- 発売日: 2004-05
- 版型: 単行本
- 259 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
シーボルトの眼になり絵を描き続けた男の生。
シーボルトの来日とともに専属絵師となった川原慶賀。シーボルトに付き従い、彼の眼となって絵を描き続ける慶賀に迫る危機、葛飾北斎の娘・阿栄との恋。出島絵師を貫いた男の生を描く時代長編。
内容(「BOOK」データベースより)
江戸末期、長崎で活躍した出島絵師・川原慶賀。慶賀の絵こそ西洋人が初めて出会った“日本”だった。文政六年、来日したシーボルトの専属絵師となり行動をともにした慶賀に迫る危機、そして葛飾北斎の娘・阿栄との恋―。
内容(「MARC」データベースより)
江戸末期、長崎で活躍した出島絵師・川原慶賀。慶賀の絵こそ西洋人が初めて出会った「日本」だった。文政六年、来日したシーボルトの専属絵師となり行動を共にした慶賀に迫る危機、そして葛飾北斎の娘・阿栄との恋…。
カスタマーレビュー
出島絵師の数奇で面白い半生
「シーボルト事件」関係者の子孫として、シーボルトや周辺の人物には興味を持っている。中でも川原慶賀は、シーボルト『日本』には欠かせない、優れた絵師である。見逃せない。
使われている資料がなかなかコア。ねじめ作品を読むのは初めてなのだが、その語り口にもすっかり魅せられた。
若きベテラン出島絵師・慶賀は、シーボルトから、ウソをマコトに見せる絵ではなく、物の本当の姿だけを描く絵を求められる。私の眼になって、全てを描け、と。
何と言っても主人公慶賀がいい。さばけた所と、絵に対する真摯さ、プライド。天下一の絵師・葛飾北斎、その娘で同じく絵師の葛飾応為ら、周辺の人物も魅力的だ。二宮敬作はイメージ通りの好人物。冒頭にしか登場しない高野長英も光っている。
異国情緒溢れる別天地・長崎の描写も生き生きとして楽しい。
色々と良い点はあるが、一番はやはり、慶賀と北斎という配置の妙。北斎は、慶賀とは逆に、「ウソをマコトのように見せる天才」なのだ。
シーボルトは「私の眼になれ」と言い、決して「いい絵師になれ」とは言っていないのだが、慶賀の、シーボルトの眼になってやる!という気持ちと、北斎やその娘に刺激される「絵師の根性」がうまくリンクしている所が、物語として非常に面白い。
実は10数年前に、シーボルトが持ち帰った日本の風俗図の中に、北斎の作品が混ざっていることが判明している。ところがそれはやはり北斎を真の影響を受けた慶賀の絵!?という、内情がわかる向きには新たな謎も提供している・・・かもしれない。
全体に非常に軽やかで爽やか、正しく、日本で唯一外国船が出入りする長崎の港を見下ろす丘に吹いていた風を感じられるような作品。





