小説たけまる増刊号
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #164171 / 本
- 発売日: 1997-11
- 版型: 単行本
- 313 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
戦慄のホラー大特集。珠玉の読み切り短編全集。特別寄稿・評論。異色対談。大好評コラム・エッセイ。
内容(「MARC」データベースより)
ミステリー界を代表する作家・我孫子武丸のこれまでの全短編17本にコラム・企画頁・エッセイ集を収録。雑誌スタイルで、我孫子ワールドの魅力に迫る。
カスタマーレビュー
叙述トリック試論
◆「叙述トリック」の定義
小説における、作者と読者の間の暗黙の了解のうちの一つ
あるいは複数を破ることによって読者をだますトリック。
◆「暗黙の了解」とは
「物語」とは重要な情報を必要にして充分なだけ
伝えるものであるという先入観を持っている我々。
つまり最大にして唯一の「暗黙の了解」は、
「重要なことだったらちゃんと書いてあるはずだ」ということ。
◆叙述トリックの三分類
▽人物に関する属性を隠すこと
特に断りがない場合、読者は自分の世界に
ひきつけて考える傾向があることを利用する。
・逆の性のように見える職業、名前、性格を与えることで性別を誤認させる。
※性別と同様の操作は、職業、年齢、人種などの属性すべてにおいて可能。
・属性を隠した二人の人物の関係性を誤認させる(刑事を犯人に、犯人を刑事に)。
・神の視点において、別々の名前(本名とニックネームなど)で
明記されている人物が同じ人物である場合。
・同姓、あるいは同名を利用したり、代名詞で通すことで行う二人一役。
▽舞台に関する属性を隠すこと
・喫茶店に見せかけて、実は劇場の舞台上。
・日本のようだが、実はカリフォルニアのスシ・バー。
・現実と見せかけて、実は芝居なり映画、あるいは小説なり手記である場合。
▽時の流れに関する属性を隠すこと
「特に断りがなければ、物語はその経過を追って順に語られているはずだ」
という暗黙の了解を破ることで成立させる。
◆「プロローグ法」
全編にわたってトリックを仕組むのは大変だが、プロローグだけなら容易。
▽長所
・早い段階で読者に先入観を植え付けることができる。
・プロローグにおいて、情景描写、人物紹介を省いても、
読者は奇異に感じないため、情報の欠落が不自然ではない。
・ダブルミーニング(言葉だけでなく、状況そのものが別のことを意味している)の多用が利く。
▽短所
・短いゆえに、読者が仕掛けの存在自体を忘れてしまう。
・プロローグを読み込まれるだけで、全体の狙いが見破られてしまう。




